たこわさ

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ソードアート・オンライン 第1話「剣の世界」感想

原作はノータッチ。
(以下ネタバレ)
仮想現実システムを利用したRPG上で、システム開発者の陰謀によりプレイヤー全員がログアウト出来なくなり、またゲーム世界での「死」がそのまま現実の自分の死に直結する、というプロットについては電撃文庫の名作「クリス・クロス」という前例がありますし、現代的MMORPGを舞台にした作品としても「.hack」シリーズなんて有名どころが既に存在するので、そういった意味では目新しさはほとんど感じられません。現実の自分の姿が――ってのも実は「クリス・クロス」にも存在してたりするし。
なので、そういった設定上の魅力はあまり感じないのですが、単純に話の魅せ方が上手かったので「二番煎じ」といった印象は受けなかったな、と。
システムの説明、ゲーム内で初めて出来た気のおけない友人、突然突きつけられた「リアルでの死」、そしてプレイヤーが一堂に会した上での「アバターのリアル姿化」と、スピーディかつ簡潔に世界観を説明してくれてだれるところがなかったのは実によかった。
特に「手鏡」でリアルの姿に変身するシーンは脅威のネカマ率というMMOの現実を反映していて実に痛快w
気になるのは、キリトの台詞にあった「プレイヤーが得られるリソースは限られている」という設定。つまり、雑魚狩りを続けて時間をかけて安全にプレイ、という事は出来ない、ある意味「早い者勝ち」*1なシステムということは、ある種のゼロサムゲームにもなりえる、という事で。ドラマを盛り上げるギミックはきちんと仕込まれている、という事ですね。
あとは、現実世界とのリンクがどう描かれるかが気になるところ。既に1ヶ月で多数のプレイヤーが命を落としていますが、これってゲームの中での「死」以外にも、リアルの肉体に何らかの不幸が降りかかる可能性も考えられる訳で(病気・餓死・マシントラブルetc...)。そういった意味では「タイムリミット」も存在するのかな、と。
同作者の「アクセルワールド」は全く反りが合わなかったけれども、こちらは今のところ楽しめそうな予感。

*1:ただし功を焦りすぎて自滅するプレイヤーもでるはず。