たこわさ

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ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? LV.03「ネトゲとリアルは違うと思った?」感想


今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

ネトゲとリアルの区別が出来ない亜子の為に設立されたネトゲ部だったが、「ただ集まってゲームをする」状態が続いており目に見えた成果は出せていなかった。しかも中々顧問が決まらない為に、早々に廃部となってしまう可能性も大きい。亜子の為に何か出来ないかと案じた英騎は、プレイヤーが社会人であるという猫姫に相談を持ち掛けるが、その事が亜子を思わぬ方向に暴走させる結果となってしまい――?

感想

英騎の中では答えが出ているのに何故か意地を張っていた、という件がいまいち違和感を拭えないながらも、今回もそれなりに楽しめた。英騎にトラウマを植え付けた猫姫がネカマどころか担任の女教師だった、というお約束を通り越して最早何かの呪いだろレベルの「狭い世間」には流石に乾いた笑いが漏れてしまったが……。まあ、早い段階で「あー猫姫さんの中の人はこの人か」とピンとくる流れだったので、逆に全然関係ない、それこそ「人格者」とは正反対の人間だったら観ている方がトラウマだったろうし。

かつてプロポーズした相手がきちんと女性だった、という事で英騎のトラウマも払しょく――されるはずはなく、若くて美人とは言え担任の先生にプロポーズしてしまっていたという事実は健全な高校一年生男子の精神発育状況を鑑みればむしろ更なるトラウマともなりかねず。
早々の主人公がヒロインへの想いを確かにする、という通常のラノベの逆をいく展開については、過酷なヒロインレースでファンの体力と精神を蝕んでいく電撃文庫という悪魔のレーベルの中においては異色かもしれないが、私的には非常に好感が持てた。とはいえ、亜子を「真人間」にするのは相当に苦労しそうな様子。英騎の今後に幸あれ、と言った所か。

しかし「どいて! そいつ殺せない!」とはまたコテコテかつ古典的なネタをかましてくれたものだ。そもそも本作で描かれているネトゲの題材自体がMMO黎明期レベルの代物なので、そういった観点からも楽しめる作品なのかもしれないな、と今更ながら思ったり。