脳内格闘アキバシュート
- 作者: 本田真吾
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/01/28
- メディア: コミック
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どんなジャンルのオタクにも共通する事ですが、オタクは自分の興味の対象に対して評論する事が大好きです。全く的外れの見当はずれな評論をする人もいますが、ある程度目の肥えたオタクであれば、それほど的外れでもない論理立てられた意見を聞ける事も少なくありません。
ただし、それはあくまでも「傍から見ている第三者」としては的外れで無い、というだけの事。理論的には間違っていなくとも、現実には当事者にしか分からない様々な要因*1が存在するわけです。言って見れば、オタクの評論というものは「現実の諸問題を度外視した理想論」であり、大概の良識あるオタクはそれをわきまえた上で持論を展開しているかと思います。
しかし、中にはなまじ理論として持論が正しい為に勘違いして、「自分の方が上手に出来る」等と妄想してしまう困った方もいらっしゃいます*2。本作の主人公・秋庭秀斗も、そんな勘違いした「脳内では俺最強」な格闘オタク。
21歳フリーター、根っからの格闘技オタクだがジムに通った事などなく、サンドバッグ相手に自己流のラッシュを浴びせる事だけが彼の「格闘技経験」。
そんな彼が実戦で通用するはずもなく、合コン帰りに絡んできた高校生にはボコられ、女の子にいい所を見せようと張り切って格闘ジムに行ってみれば、秀斗のような口先だけの奴が大嫌いなプロ格闘家の逆鱗に触れ人間サンドバッグにされ……。
痛い思いをして初めて「自分が今までいかに何もしてこなかったか」を思い知らされた秀斗。ここで一念発起してまじめに格闘技に打ち込むのかと思いきや、怪しい女子高生に怪しいジムに勧誘されて……と、一巻最初の方のあらすじはこんな感じ。
時々熱くなるかと思えば、ちょっと調子に乗るとまたただの「脳内では俺最強」野郎になってしまう秀斗は、果たして本当の格闘家になれるのか? ちょいと風変わりですが、貧弱市民が逞しくなっていく系の漫画*3としては、結構面白い。
- 作者: 本田真吾
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/06/28
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