たこわさ

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新世界より 第二十四話「闇に燃えし篝火は」感想

原作はノータッチ。
(以下ネタバレ)
早季が見た瞬は幻であった。しかし、依然として彼女の頭の中には彼の声が響き……。
最後の最後で(頭の中の瞬の助けを借りて)逆転の秘策を思いついた早季ですが、折れそうな心を必死に奮い立たせている覚の気を削ぐような発言をしたり*1、覚を助けたい一心で切り札をみすみす失ってしまったりと、それまでの行動が酷すぎて株が暴落したまんまな印象。
もちろん、全ては「守と真理亜の子供が悪鬼だという錯覚」という真実に辿り着くまでの思考の振れによるものなんですが……。「正解」に辿り着く事だけが正しさじゃないよなー、とか思ったり。
まあ、別の考え方をすれば、サイコバスターに頼る以外で悪鬼(偽)を倒せる可能性が喉まで出掛かっている状況下で、全人類の命と覚の命を天秤にかけて後者の方を優先してしまった、という見方もあるのですが。
それにしても、奇狼丸が格好よすぎましたね。うんこまみれなのにw
乾が、そして視聴者が彼に向けていた疑いも半分は正解だった、という所もなんとも渋い落とし所。今回の件では彼は共に生存を目指す仲間ではあったけれども、種を率いる長としての彼はかつて人間への反逆の可能性を模索していた、という。
そしてそんな彼が、知性を持った生物として当たり前の「飽くなき生への執着」を語ったところがまた重い。早季と覚もこの時代の人間としてはかなりタフな方だけれども、やっぱりどこか種としては生存本能が弱いというか去勢されているというか、そういう風に調整されてしまった人類種なのだな、と。

「新世界より」 五 [Blu-ray]

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*1:しかもそんな早季の言葉を最終的に覚はちゃんと聞いてあげているという……。覚マジイケメン。