- 作者:助野 嘉昭
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2019/12/04
- メディア: コミック
今回収録されている作者さんのコメントによれば、当初は「ろくろ編」6巻、それ以降は「御子編」で全13巻だった予定らしいですから、そこから逆算しますと……まだまだ本作は続くようです。
(以下ネタバレ含む)
- 作者:助野嘉昭
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2019/12/04
- メディア: Kindle版
遂に再会したろくろと紅緒。
悠斗という宿敵を前に、そのコンビネーションは健在……ですが、やはり紅緒の身体はもう普通の人間のものではないようで……。
収録部分の後半で語られているように、紅緒は太陰として覚醒し、その身体は既にケガレのもの。
千怒の術で「人間のフリ」をしていますが、ろくろが「太陽」として覚醒した暁にはその術を維持する事が出来なくなり、禍野で暮らさねばならなくなる運命。
ろくろはそれでも、「自分の気持ちは決して変わらない」と言い切り、紅緒もそれを受け入れますが……「誰か」*1のモノローグでも、二人が「別れ」を迎えることが示唆されています。
おまけに紅緒の正体に近づいた女性が不審死を遂げていたり……不穏です。
もっとも、こちらはなんらかのミスリードだと思いますが。
繭良が色々と吹っ切ったのも印象的。
既に、士門という相棒と呼べる男性がいるにはいますが……ずっとろくろを支えてきた彼女が、あんな風に割り切るのは並大抵の覚悟がないと出来ないわけで。
繭良派としては、辛いものがありました(苦笑)。
そして物語は更に四年後へ。
20歳になったろくろ達の戦いが始まり……いよいよ「御子」の登場へカウントダウン開始、と言ったところでしょうか?
前作「貧乏神が!」を鑑みるに、ひたすらに辛い展開が続いても最後に幸せな気分にさせてくれるのが助野嘉昭という漫画家だと思いますので……これからも期待しつつ、次巻を待ちたいと思います。