ブギーポップは笑わない 第三話「ブギーポップは笑わない3」感想
今回の満足度:3点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
紙木城が姿を消した。
しかし、今の巷では家出少女が急増しており、紙木城もその一人とみなされたのか、疑問に思う人間は少なかった。
田中は、紙木城の身を案じる数少ない人間の一人。それもそのはずで、田中は紙木城と付き合っていた。
紙木城の行方を探して、風紀委員の新刻を尋ねる田中。だが、新刻も紙木城の行方は知らなかった。
すると、二人の話を聞いていた早乙女が、紙木城の友人の霧間凪なら何か知っているのではないか? とアドバイスする。
そこで、三人で凪を探し始めたのだが、なんと当の凪に襲撃・拘束されてしまい――。
感想
原作を読んだのは私も若い頃のことで、思い出補正で美化されているかもな……等と思いつつ観たが、思い出補正どころか、今現在の視点で眺めてもシナリオ自体の完成度が高く驚かされた。
だが反面、アニメーションとしての不出来さが気になった。
緊迫したシーンなのに、キャラクターの動きがスムーズすぎて緊張感や恐怖が全く伴っていなかったり、バストアップのアングルで長台詞を披露したり、アクションシーンの構図があまりにも単調だったり……。
百歩譲ってアニメーションとしての不出来さには目をつぶるとしても、ブギーポップシリーズの醍醐味の一つである、各キャラクターの心情表現の豊かさが欠片も再現されていないことには驚いてしまった。
シナリオをなぞれば必要最低限の心の動きは分かるのだが……原作の地の文で表現されていたことの、60%程度しか伝わっていないように思えた。
もちろん、小説での心情描写をアニメでそのままやる訳にはいかないというのは分かるのだが……これでは、せっかくの群像劇が、ただ単に視点が多いだけの物語になりかねない。
回を追うごとに、制作側もこなれてくることを祈るしかなさそうだ。
- 作者: 緒方剛志,上遠野浩平
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/12/28
- メディア: コミック
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