たこわさ

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Fate/EXTRA Last Encore 08「无二打 ―デッド・エンド―」感想

Bright Burning Shout(期間生産限定アニメ盤)(DVD付)

今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

第三層での玄人は裏腹に、第四層を呆気なく通過したハクノ達。
次に辿り着いた第五層には既にフロアマスターは無く、すんなりと通過できる――訳は当然の如く無く、階層には恐るべき殺人鬼が跋扈していた。

その殺人鬼の名はユリウス。
かつて最高のマスターと呼ばれたレオの兄――その成れ果て。
彼とそのサーヴァントであるバーサーカーは、共に恐るべき戦闘能力を誇っていた――。

感想

シャフトは近接戦闘というか、格闘戦闘の描写があまり得意ではない印象がある。
今回描かれた、ユリウスと彼のサーヴァントであるバーサーカー(真名は念の為伏せておく)が得意とする体術による戦闘シーンもやや精彩さを欠いていた印象。この辺りはFate/SNやApocryphaに水を開けられている部分だろう。

しかし今回の、ハクノの正体が明かされるという緊迫した展開と、最後に登場した謎の少女の件に見られるような、メタファーを多用した演出はシャフトの真骨頂であり、Fate各作品はそれぞれのアニメスタジオの良さを遺憾なく発揮して作られているのだな、と改めて感じた。

さて、上記の通り遂にハクノの正体が明かされてしまった。
デッドフェイス(死相)という、呪いにも似た虚無の存在こそがハクノの――正確にはハクノという人物の皮を被った主人公の正体だった。
視聴者にとっては第一話の時点から予感していた答えではあったが、それを真正面から突きつけられると苦しいものがある。

――等と思っていた所に、まさかのザビ子もとい「岸波白野」らしき少女の登場。
ハクノはただの偽物ではなく、正しく彼女の「生まれ変わり」とでも呼べる存在だというのだろうか?

そもそも、ユリウスやアリスがハクノとの記憶を持っている(し、ユリウスはハクノをハクノとして認識していた)事実を鑑みても、彼にはきちんと「過去」が存在することが伺える訳で。
謎はむしろ深まった。

そして「元凶」とも呼べるトワイス・ピースマンが「諦めて」しまっているという衝撃の事実は、EXTRA原作勢にとって衝撃を持って受け取られると共に「ええ~? 本当にござるか~?」とも思える部分だったことだろう(苦笑)。
原作未プレイ組の方には何のことか分からないと思うが、時間の余裕があれば原作ゲーム*1でその真相を知っていただきたいと思う。

ゲームはやらないという方には、以前にも紹介した公式シナリオ集もお奨め。

Fate/EXTRA MOON LOG:TYPEWRITER I【書籍】

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Fate/EXTRA MOON LOG:TYPEWRITER II【書籍】

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*1:ディスク版は入手困難。PSストアでの配信版が存在するが、PSPソフトは販売終了が予定されているので、ご注意を。