青の祓魔師 京都不浄王編 第4話「背信棄義」
あらすじ
裏切り者が誰なのか明らかにならぬ状況に、明陀宗の中でも疑心暗鬼が広がっていた。特に勝呂は、父・達磨への不信感や失望を強くしつつあり、その苛立ちは頂点に達しようとしていた。そんな中、勝呂は志摩の次男・柔造が人目を避けるように不浄王の眼が封じられている出張所の深部へと向かう姿を目撃する。もしや柔造が……と密かにその後をつけた勝呂は、更に意外な事実を目にすることに――。
感想
見た目とは裏腹に、燐の塾生仲間の中では「大人」な勝呂も、父親に対してはまだまだ「子供」。本人にも少しは自覚があるのだろうが、まさかその点を燐に指摘されるとは思いもよらなかったことだろう。しかも、サタンの力を暴走させれば処刑を免れないという状況下で、力が暴走することも厭わず勝呂の「甘え」を、誰よりも勝呂自身のために怒り指摘した燐の姿は、勝呂には誰の言葉よりも鋭く刺さったのではないだろうか?
そもそも、裏切り者を炙り出すために暗躍していた姿といい、冷静になって考えてみれば達磨が生臭坊主を演じているのには理由がある、というのは懸命な者ならば気付くはず。頭の回る勝呂がその点に全く気付かない点からも、彼が父親に本質的には甘えているのだ、という事がよく分かる。もちろん、頼りにならない(と思いこんでいる)父親の代わりに自分が明陀を守るのだ、という使命感がそうさせているのだろうが……。
蝮の裏切りについては、原作では出落ち並に「そーですよねー」という感じだったが、アニメでは蝮の悪役顔デザインが薄まっているので、多少の意外性を演出できていたのではないかと思う。というか、以前も書いたが蝮が原作よりも可愛く描かれている点は「スタッフGJ」という感じだ。京都編では柔造と蝮がダントツで好きなキャラだったので、柔造をきちんと格好良く描いてくれた点も好印象。
数年前に完結しているアニメ第一期の途中から分岐、等というトリッキーなコンセプトで制作されている割に――いや、その分だけ原作を大事にしてくれているように感じる。このクオリティならば、ぜひこの後に控える出雲編もやってほしいな、と出雲好きとしては切に願う(笑)。
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