ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第35話「アナザーワン バイツァ・ダスト その1」感想
あらすじ
ビデオカメラを使ったハッタリで吉良に敢然と立ち向かう早人だったが、逆上した吉良は早人を手にかけてしまう。進退窮まった吉良だったが、その時、父・吉廣の持っていた「矢」が導かれるように吉良に突き刺さり、キラー・クイーンに新たな能力を与えた。バイツァ・ダストと名付けられたその能力は、吉良の窮地を救うだけでなく、自分自身の安全を完璧に確保する恐るべきもので――。
感想
吉良の恐ろしいところは、理知的な面を持ち合わせ頭も決して悪くないのに、激情を優先し結果として自らを窮地に追い込むことも厭わず殺戮を行ってしまう所だと思う。言ってみれば、周囲を巻き込んで破滅するタイプなのだが、そんな状況下でも必ず「自分だけは助かる」と生き汚い思惑を捨て去らないのが更に恐ろしい。
敢然と吉良に立ち向かった早人だったがあえなく返り討ち――だけならばまだマシだったろうに、まさか吉良のデコイにされてしまうとは、何とも悲惨。助けを求めたくとも求められず、吉良が殺人を愉しみ、母とのスキンシップさえ楽しむ素振り*1さえ見せ付けられるとはなんたる地獄か。
「時間操作」はジョジョシリーズにおいては最強のスタンド証とも言え、吉良は更に物語のラスボスとしての威厳を高めつつあるが……性格自体は小物なのもシリーズボスの宿命か(笑)
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*1:とは言え今回のアレは早人への嫌がらせの意味だったのだろうが。