たこわさ

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ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン 04「永霊樹の番犬たち」感想

「天鏡のアルデラミン」<アーティスト盤>(2枚組)

「天鏡のアルデラミン」<アーティスト盤>(2枚組)

今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

サリハの単純な性格を利用し、イクタは敵部隊を手玉に取り終始有利に模擬戦を進める。自分の考えをヤトリが読むでろうことも織り込み済みな彼の作戦により、サリハの部隊はほぼ壊滅状態となり、サリハ自身も散々馬鹿にしていた弟のトルウェイの狙撃により「戦死」してしまう。
勝利を確信するイクタ達だったが、その時、シャミーユが護衛と共にあらぬ方向へ向かったという情報が入る。シャミーユの身に危険が迫っている事を悟ったイクタは――。


感想

あまりにもサリハが馬鹿過ぎて、イクタの凄さが伝わらなかったような気もするが……そこの所は良い意味での「ラノベ」的なノリであり、論理的破綻が無ければ「そういうものだ」と受け止めるべき所だろう。もちろん、本音を言えばもう少し戦術に凝ってほしかった所だが、この辺りの描写のさじ加減は実に難しいので、単純明快な方がアニメとして映えるのも事実か。
サリハは案外ツンデレであり、彼のイエスマンかに見えた弟のスシュラフは思いの外、聡明なようなので、今後はまた違った姿を見せてくれるかもしれない。

悪鬼の如き戦いぶりを見せながらも、年相応の弱さも同時に見せたヤトリのキャラクター性は実に好み。人を殺した事を過剰に悩む戦士キャラというのもどうかと思うが、やはり少しは人間的な葛藤を見せてほしい所で、ヤトリの狼狽は丁度良い描写だった。それを鎮めたイクタの言動もナイス。
――だが、ヤトリの心の内はきちんと読み取り優しくほぐしてあげているのに、シャミーユに関しては分かってやっているのかもしくは全く気付いていないのか、徹底的に玩具として扱っているイクタの行動はちょっと酷すぎるのでは? とも思った。
それにしてもシャミーユ殿下だけ難易度が高すぎる物語になってきた。今回の場合、彼女自身には責の無い、それこそ彼女が嫌悪する帝国皇帝の血筋のとばっちりを受けた形になっただけに、何とも気の毒。今後も彼女の受難は続きそうだ。