たこわさ

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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ #14「希望を運ぶ船」感想


今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

テイワズに任された荷運びの仕事の為に、ドルトコロニー群へとやってきた鉄華団。団が荷卸しの為にドルト2へと駐留する間、クーデリアは商業施設のあるドルト3で買い物をする事に。
先日の三日月からの突然のキスの真意が掴めぬまま悶々とするクーデリア。護衛として付いてきた三日月の様子に変わった様子は無く、その心中は推し量れない。クーデリアの様子には気付かぬ三日月だったが、彼には別の懸案事項があった。ドルト3へ赴く前のフミタンの様子が、明らかにおかしかったのだ。また、同行するビスケットの様子もどこか落ち着きが無い。話を聞いてみると、このドルト3には彼の生き別れの兄がいるのだという。
一方その頃、オルガ達は荷物の搬入先で思わぬ歓迎を受けていた。商業コロニーであるドルトだったが、裕福なのは一部の人間だけで、労働者達の多くは火星の人々と同じように虐げられているのだと言う。「火星独立のシンボル」と名高いクーデリアと彼女を守って戦う若き戦士達「鉄華団」の名は、虐げられた人々の希望の星なのだという。しかし、クーデリアはともかくとして、鉄華団は旗揚げして間もないはず。不審に思うオルガだったが、彼の読み通り、裏ではクーデリアと鉄華団を陥れるための恐るべき罠が進行していた――。

感想

新OPは歌は悪くないものの、何だか絵の演出がぎこちないと言うかなんと言うか。実力者の方が手がけてるはずなんですがね……。どうせなら大張氏に任せてバリバリで謎ビームちゅどーん!みたいな感じにすればよかったのに(?)。
クーデリアが三日月からのキスにより歳相応の少女らしく右往左往している横で、フミタンは「本来の雇い主」からのクーデリア暗殺計画への指示に乗り気になれず、積極的ではないにしろ命令に逆らうような行動を取ってしまうなど、今回は「表と裏」を意識したエピソードだったな、と。
恐らくはノブリスやギャラルホルンの策なのでしょうが、ドルト2の労働者達にクーデリアや鉄華団の英雄譚とありもしない「武装蜂起」の噂を流し、テイワズの目をも盗んで*1物騒な代物を鉄華団に運ばせるその手並みは見事の一言。表向きは火星独立運動の支援者だけれども、実際には独立派の人々を焚きつけて暴動を起こさせ、ギャラルホルンが力押しで鎮圧するための大義名分を作っていたという事か。
ある程度複雑な構造を作り上げながらも、脚本としては実に分かりやすい構成になっているのはこのアニメの美点の一つですね。あからさまに弟を陥れるor彼だけ保護する気満々なビスケット兄とか。
さて、三日月の中ではどうやらフミタンへの疑念が確認に変わりつつあるようにも見受けられますが……ここで「敵」だけど殺さないという判断をすることで三日月が成長するとかそんな展開になるんでしょうかね。OPに登場しているのはブラフであっさりフミタンが死ぬ、という展開も(脚本家さんの好みを考慮すると)ありそうですが(苦笑
そういえば、4月からは同じ放送枠で別アニメがやるんですね。という事は本作は2クール作品なのか、それとも分割されるのか……。

*1:流石にこの一件にテイワズは絡んでいないと思われる。