たこわさ

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Charlotte 第一話「我他人を思う」感想

(以下ネタバレ)

あらすじ

乙坂有宇は「他人の体を5秒間だけ乗っ取る」という特殊能力を持っていた。その力を悪用しカンニングを繰り返し名門校に入学した有宇。順風満帆な生活が続くと思われた矢先、有宇はカンニングの容疑をかけられ生徒会長に呼び出されてしまう。今まで勉強のできそうな相手の体を乗っ取りカンニングを続けて来た有宇だったが、目の前には生徒会長しかいない。苦し紛れに生徒会長の体を乗っ取るもそれで事態が好転するはずもなく、更にその現場を身を隠してた友利奈緒という少女に目撃され、能力の事を看破されてしまう。
思わずその場から逃げ出す有宇だったが、奈緒の連れである高城にあり得ないスピードで追跡され、遂には捕獲されてしまう。そこに奈緒も合流し、自分達も有宇と同じく特殊な能力の持ち主である事を明かすが――。

感想

Angel Beats!で盛大に麻枝氏に裏切られた一人としては、本作を戦々恐々とした気持ちで観てしまう訳だが……第一話の掴みとしては悪くなかった。
清々しいまでのクズである主人公・有宇には決して感情移入できないものの、妹である歩未に見せるさり気ない優しさなどを見るに、真正の屑ではなくただ単に下衆なだけ、とも取れる。どちらにしろ碌な人間ではないが、彼の秘められた善性なり熱血さなりが今後発露することを願うばかり。もしくは周囲の人間の引き立て役として終始道化を演じることを。
ヒロインポジションと思しき奈緒については、第一印象で無表情クールビューティーと思わせて、歩未に対しては柔らかい笑みを向けるなど、いわゆる「ギャップ萌え」を見せてくれ、早くも好感を持ってしまった。有宇をボコボコにした手並みから、肉体言語にもそれなりに長けている様子だが、あれは全面的に有宇が悪く、少なくとも今現在の印象においては「暴力キャラ」とは程遠い。Angel Beats!のゆりのようなエキセントリックな趣とは別ベクトルで活躍してくれそうだ。
高城については……「高松? 高松じゃないか!」と思わず叫んでしまうような外見と声がツボだった。恐らくはスターシステムなのだろうが、ここは報われなかった高松が生まれ変わった先で少々変わった青春を謳歌しているのだと思っておく。そちらの方が面白いし何より救いがある。*1やはり脱いだら凄いのだろうか?
他にも、「Keyコーヒー」等と言う小ネタを入れてきたり、清楚可憐と思われた白柳弓が実際にはリアリストでありゴミを見るような目で有宇に別れを告げた件もあり、本編とは違う部分でも楽しませてくれそうな予感がする。
……しかし、冒頭で挙げたようにAngel Beats!では失望させられることが多かったので、本筋が明らかになるまではこの作品もその良し悪しは判断がつかないだろう。過度な期待はせず、視聴を継続したい。

しかし、有宇はカンニングばかりの学生時代を送っていたが、社会に出てからはどうするつもりだったのだろう? 本質的には馬鹿なのかもしれない。

*1:しかしこの先、彼が酷い目に遭う可能性も無きにしも非ず。