たこわさ

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グラスリップ 第5話「日乃出橋」感想

(以下、ネタバレ)
雪哉はリハビリの成果を確かめるべく陸上記録会に参加するが、結果は芳しくなかった。付き添っていたやなぎは慰めるでもなく、自然体で雪哉に接するが、その裏である決意を固めていた。一方、ひょんな事から駆の家を訪れていた透子は、帰り際に駆からとある場所に案内したいと誘われる。駆に連れられてやってきた、どこか幻想的な雰囲気の漂う林の中、寝転がり共に森林浴を楽しむ内、知らず知らずに二人の手は少しだけ触れ合って――。

駆の事がはっきりと異性として気になり始めた透子。雪哉の答えを察しながらも、前に進む為に自分の想いを告白したやなぎ。祐の自分への気持ちを察している節があるが、あくまでも一線を引き、透子に対する何らかの決意を匂わせる幸。前回までは男性陣がアクティブに動いていたのが、今回は女性陣の動きが目立ちました。

特に、今までの恋する乙女モードとは異なり、どこか諦観すら漂わせながら雪哉に告白したやなぎ。彼女の心情がいまいち伺えませんでしたが、駆を状況に巻き込みつつ彼と透子の距離が近くなるような頼み事をしてくる辺り、透子に芽生え始めた駆への想いを敏感に感じ取り応援しているのか、それとも遠まわしに雪哉の失恋を完璧なものにする為の行動だったのか。後者だとすると、雪哉に対し「ユキの答えは分かっている」「透子から自分に乗り換えたらそれはそれで軽蔑したかも」というような諦観漂う言葉を投げかける事で、逆に雪哉の興味を自分に向けようとしている可能性もありますが、やなぎがそこまで腹黒な女の子だとはあんまり思いたくありませんね。

透子については、秘密の共有や駆のミステリアスな言動、やなぎや幸からの誘導もあって、駆への想いが盛り上がるべくして盛り上がってきた感がありますが、肝心の駆が透子に抱いている感情が何なのか、少々測りかねる部分があるので、この二人の行く末がどうなるのか不明瞭ですね。ただ、透子が垣間見た彼らしからぬ笑顔を浮かべる駆の未来の姿からは、近い将来透子は駆からあんなに優しい表情を向けられる仲になるのだという示唆にも思えますが。

一番よく分からないのが幸。恐らく祐の自分への気持ちを察しているのでしょうが、彼をやんわりと「友人」の位置に留めようとするでもなく、かといって積極的に男女の仲になろうとしている訳でもなく。祐が透子に見つからないように幸の部屋から脱出した件も、なんだか祐が恥ずかしがって隠れた以上の意味があるようにも思えてしまい……。もしかすると幸が一番怖い娘なのかも、と思ってしまったり。