たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

残響のテロル 01「FALLING」感想

(以下ネタバレ)

主人公がテロリスト、という作品は実は結構あったりするかと思うのですが、そういった際どい設定の中でも主人公達に好意的な印象を持てるかどうかは、作品の雰囲気と主人公達の標的が大きな鍵を握っていると思います。
作品全体の雰囲気がとても漫画的なそれですと、ある種のブラックジョーク的な楽しみ方が出来ますし、主人公達の標的があくまでも強大な支配者であったりその傀儡であったり職業軍人であったり、某黒の騎士団総帥の言葉を借りるならば「撃っていいのは撃たれる覚悟がある奴だけだ!」を地で行くようなポリシーを持っていれば、全面的な肯定は出来ないまでも部分的には主人公達に感情移入出来るわけで。
で、この作品についていえば、ツエルブはどこか人を食ったような言動を繰り返していますが、彼らの行為は今のところただの無差別テロにしか見えませんし、実際一般人もたくさん巻き込まれているようで、「漫画的」なバカバカしさよりもむしろリアリティ溢れる無辜の人々の阿鼻叫喚が際立っていて、とてもじゃないがいい気分で観られるものではありません。
リサの命を奪わずに仲間に引き入れるという選択肢を提示できるところをみるに、決して見た目通りの無差別テロリストという訳ではないのかもしれませんが、第一話での印象はすこぶる悪いな、と。
設定の描写よりも雰囲気を重視した構成だった、というところも大きいかもしれません。