たこわさ

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シドニアの騎士 #12「帰艦」感想

原作未読。
(以下ネタバレ)
巨大奇居子との激戦が続く中、紅天蛾が現れ第二小隊が壊滅させられてしまう。戦力不足の中、纈の案によりシドニアの全ヘイグス粒子を収束し巨大奇居子の胞衣に大穴を開け、内部に突入し直接中心核を破壊する決死の作戦を実行する事に。対惑星誘導飛翔体の着弾が迫る中、紅天蛾と巨大奇居子の核を見事撃破し、シドニアを救う事が出来るのか――。


素晴らしい、実に素晴らしい最終回でした。
紅天蛾との人知を超えた高速機動戦を繰り広げる長道、奇居子内部に突入し文字通りの決死隊として奮戦するサマリ達、長道に姉妹の敵討ちを託す煉、綱渡りの作戦を命じなければならず後はただ呼びかけを続ける事しかできない苦い想いを滲ませる纈、そして機体の限界を超えてまで長道を救おうとするイザナ……それぞれにそれぞれの見せ場があり想いがあり緊張感があり、実に素晴らしい手に汗握るシーンの連続。
また、常に冷徹さを装う小林艦長が見せた微かな動揺も今回の見所でしたね。

長道が紅天蛾を撃破する「最後の一手」がまさかロケットパンチだとは予想外でしたがw*1 煉から託された最後の弾丸を見事に使って見せた、実に痛快なフィニッシュでもありました。

犠牲は大きかったものの、生き残った操縦士・司令補である纈・新型兵器を開発した面々・シドニアの全粒子を総動員した決定的な一撃という、どれが欠けても勝利はありえなかったという、まさにシドニアが一つになった瞬間がそこにはあったように見受けられます。
長道が海苔夫に送った言葉も「一つであるシドニア」こそが希望となりえるのだ、というメッセージのようにも思え。小林艦長が「不死の船員会」の利己的な行動を軽蔑し、いつか彼らをシドニアから放逐する件についても。

しかし、長道は海苔夫が何をやったのか全て理解した上であんな言葉を送れるのだから、たいした人物だよな、と。ヒロキと二人だけの環境で育った割にまっすぐというか。まあ、それだけヒロキが良き父親であった、という事なのでしょうが。

さて、これで本作は一応の終わりとなりますが、もちろん第二期が待っていました! 研究所から姿を消した胞衣・星白や長道の名を呼ぶ謎の生物(紅天蛾の仲間? むしろエナ星白を使った融合体?)の存在など、気になる前振りをしてくれて、こいつは期待せずにはいられません!

*1:最後の一撃がロケットパンチというと、まっさきに「ゼーガペイン」を思い出してしまうのは私だけだろうか?