たこわさ

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凪のあすから 第二十三話「この気持ちは誰のもの」感想

(以下ネタバレ)
まなかは「誰かを好きになる心」を失っている――うろこ様の口から語られた真実を前に動揺する光だったが、それでも何か出来る事がないかと仲間達に相談を持ちかける。だが、要もちさきも紡も、感情や気持ちの問題について踏み込む事に否定的で――。

たとえ自分の想いが成就しなくても、好きな人の為に何かをしたい――それこそ、愚直なまでに。そんな気持ちを抱えながら光は、そして美海は行動を起こしていて、多分それは5年前に光を庇おうとしたちさきや、海に逃げ込んだちさきを追いかけ溺れかけた紡も同じ事で。
誰かを好きになるという事は、誰かの為に自分を醜くも愚かな存在にすることも厭わない、という事。では、常に誰かの為に愚かな自分を演じてきたまなかの「好き」が果たしてどこにあったのか? 光の言うとおり紡に向けられていたのか? それとも美海達が感じていたように光に向けられていたのか? それとも……?

うろこ様が語った、海神様の体は既になく、世界中の海に感情の欠片となって散らばっているのだ、という話と、今回紡の身にもエナが宿った事を併せて考えるに、世界を覆う異変を解明する手がかりはやはり人間の感情、もっと具体的に言えば、まなかが失ってしまった「好き」という感情にあるのだろうな、と思い。