たこわさ

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「高杉さん家のおべんとう」(7)感想

(以下、ネタバレ)
前巻で小坂さんに見事に振られてしまった温巳。平静を保っているつもりだが久留里には動揺しているのがバレバレ。何とか温巳に元気になってもらいたいと母の遺影に願う久留里の思いが通じたのか、思わぬ出世話が舞い込んで――。
しかしそこは高杉くんクオリティ、見事な大どんでん返しで准教授の話はなかった事になってしまうのでした……。
それでも、以前のように落ち込んだまま数日間ダメ人間の状態にはならず、むしろより前向きに毎日を過ごそうと思える事になったのは大きな成長ですね。小坂さんの事もある程度それで割り切れたようだし。やはり、身近に日々変化・成長する存在がいるという事は、大人にとって物凄い刺激になるよな、と。
そんなこんなで成長著しい(?)温巳でしたが、彼の前には「思春期真っ盛り」に突入した久留里への接し方という難関のみならず、一回り成長して帰ってきた小坂さんにまつわるある驚くべき出来事が待っていたわけで……。
自分の成長を喜ぶ間もなく、世の中や周囲の人々は目まぐるしいスピードで変化し、成長していっているという事実。その事に気付けただけでも、温巳にとっては大きな一歩なのかもしれませんが、いつまでも久留里が自分へ向ける眼差しの意味に気付けないようじゃまだまだですね(笑)。
ただまあ、久留里の思春期を目の当たりにして今まで避けていた彼女のルーツを知ろうと決意したようなので、二人に転機が訪れるのはそう遠くないのかもしれませんが。願わくば、良い意味での転機でありますように……。