たこわさ

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リトルバスターズ! 第10話「空の青 海のあを」感想

原作ゲームはコンプリート済み。なるべく原作厨的発言は控え、原作ネタバレは最小限で。
(以下ネタバレ)
いよいよ(謙吾を除けば)最後のメンバー美魚の加入回。……しかし、アバンタイトルが一番面白かったのは気のせいだろうか?
なんだか、美魚がクラスで孤立しているという事は分ったんだけれども、それによって彼女自身が困っているような描写が少なかったので*1、今回の理樹のおせっかいが非常に押し付けがましいというか上から目線というか。美魚が本当は外の世界に興味がある素振りを見せていれば全然印象は違ったんでしょうが、あれだと「クラス中から無視されてかわいそうだから僕達が構ってあげよう」という構図にしか見えんなぁ。もう少し上手く描けなかったものか。*2
しかも、美魚の本が無くなった件については、まず真っ先に「イジメ目的で誰かが隠した」可能性に行き当たっているし……。正直、理樹が最初からそこを疑うんじゃなくて、美魚の言葉で初めて思い当たる、位の流れにしないと理樹がおせっかいなお人よしの割りに些細な事で人を疑う猜疑心にさいなまれている心の狭い奴、という風にみえてしまいかねないので、まったく上手くない脚本だったな、と。
全体的な作画の乱れや色使いの粗さも気になりましたね。美魚は設定として常に日陰にいる事になっている訳ですが、今回の肌の色は日陰というより日焼けにしか見えず、なんとも違和感が……。もしかすると陰陽を強調して、日の光の下で元気いっぱいのリトルバスターズの面々と日陰で孤独に過ごす美魚という対比を描いていたのかもしれませんが、それにしてもやけに赤みの差した日陰だよなぁ、と。
声優さん達の演技はかなりこなれてきてよい感じになっているんですが……。特に美魚の声優さんは代役とは思えない位に雰囲気を合わせてきているし。作画は予算の都合もあるだろうからしゃーなしと割り切るとして、脚本・演出にはもう少し頑張って欲しいですね。
あと、音響もせっかく原作BGMが豊富なんだからおんなじ曲ばっかり使いまわししないで欲しいですね。いい曲でもいい加減マンネリ感が……。

リトルバスターズ! 1 (初回限定版) [Blu-ray]

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*1:むしろ孤独を楽しんでいる節さえある。

*2:もちろん、理樹というキャラクターのパーソナリティを知っていればそういう見方にはならないけれども、傍から先入観なしで観ればそういう行動にしか映らない、という意味で。