たこわさ

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うみねこのなく頃に 第7話 EpisodeII-II early queen move

(以下ネタバレ)
第二エピソードからいきなり魔女様自身が参戦とは、これはまた搦め手で来ましたね。
竜騎士07氏は、「物凄く完成度の高い」物語を紡ぐタイプの作家ではなく、「語り口や展開で読者をグイグイ引きつける」タイプのエンターテイナーだと常々思っていますが、この展開は見事だなぁ。
ところで、「ひぐらし」の時と同じく「これはミステリなのか?」といった論争を時折目にしますが、基本的に「作品世界のルールが読者に明示されている」という要件を満たしていれば、広義のミステリに該当する、と私的には思います。例えそこにファンタジーの要素があったとしても、それが「その世界の前提条件」として読者に明示されていれば、それは作品世界のルールとして成立する訳で。
ま、ちょっと分からないのが作者自身が「ミステリの作法で挑んでも必ず敗北する」みたいなコメントをしている所なんですが。「アンチミステリ対アンチファンタジー」みたいな煽り文句*1を信じるならば、魔法でも非魔法でもどちらでも事件を解明できる、という事かと思うんですが、上記コメントを信じるとその構造すら嘘になりかねなく、つまりは「ミステリとしての最低要件=読者に正しいルールを提示しているか」が崩れる訳で。
全てを魔法で説明する魔女と全てを人間の仕業と主張する戦人、そのどちらも実は「正解者」ではない、とかいうオチなら分かるんですがね……。まあ、そこは原作をじっくりとプレイしていけば分かるお話かもしれませんが。

*1:そもそもこの煽り文句自体も、「ファンタジーが作品世界では確固たる存在である」という前提条件が明示された時点で、例えファンタジー的な解であってもミステリとしての要件を満たしてしまうため、矛盾している。が、作者はそこの所を承知している節もあり……、本当、竜騎士07氏はエンターテイナーだと思う。