Fate/stay night 第14話「理想の果て」
とりあえず、このアニメを見るのを止めようとしている人も、この回までは見るべきだと思った。
(以下ネタバレ)
「別にアレを倒してしまっても構わんのだろう?」なお話
今までで最高の出来
さてこのアニメ、士郎が原作と比べてただの馬鹿になってしまっている所とか、色々不満はあったわけですけれども、もうなんだかこの回を見たらそんな不満が全部吹き飛んでしまいました。その位、作画も脚本も気合が入っていましたわ。
干将・莫耶が何で伸びるのかとか、「偽・螺旋剣!」の叫びが無かった所とか、もうどうでもいいくらいにアーチャーが輝いておりました! 原作だとカットされたこのシーンを、あのクオリティで映像化したスタッフの皆さんは、本当に原作を理解してくれているんだなぁ、と。BGMが「エミヤ」だったのもGood!*1
アーチャー追悼エンディング*2まで用意されるという周到振り。そしてラスト、消え行くアーチャーの外套の下から現れたのは、凛のペンダント……。あのシーンはもう反則級ですわ。
――とまあ、誉めてばかりなのもウチの感想らしくないので、以下ツッコミ。
折角最高の回だったが…
またまた士郎が現状を把握できていないお馬鹿チャン的な描かれ方をされていたのは、ちょっといただけませんでしたね。原作だと、「もうそれしか方法は無い」って事を頭では理解しているわけですが……。多少説明臭くても、士郎のモノローグを多用した方が良かったんじゃないかな、と*3。
ラストの凛のペンダント、伏線をきっちり回収してる人や原作を知っている人には、それはもう反則級の演出なのは間違いないんですが、士郎が凛に蘇生された後あのペンダントがどうなったのかがアニメではおざなりに処理されているので、アニメだけ観てた人にはあんまり効果的じゃないんじゃないか、と。……まあ、そこは後々のエピソードで補完される事を期待しますが。
さて、次回はいよいよ各所で物議をかもしている魔力注入の回なんですが、良い子の皆が困らないようなアレンジを希望……。
アニメ版では分かり難い部分の補足(ちょっと原作ネタバレ)
- 結局凛って、士郎と組むメリット無かったんじゃ?
- 理を誰よりも知っていながら、最後には情を取ってしまう。それが遠坂凛の長所でもあり短所でもある、という事で。後、アーチャーが負傷していた件とかありますが……。
- アーチャー、大見得切った割には負けましたが?
- 凛もアーチャーも、バーサーカー相手に「足止め」すると言う事は、死に直結する事だと理解していたわけで。あの大見得は、凛に「俯くな、前を見ろ。そちらの方がキミらしい」とハッパをかけたのであります。後、イリヤが驚いていたように、バーサーカーに致命的な傷を負わせる事自体、並のサーヴァントには不可能な訳で。ついでに言うと、バーサーカーには同じ攻撃は二度通用しないという聖闘士バリの能力があるらしいので、5回も致命傷を与えたのは奇蹟に等しいのです。
- バーサーカーを吹き飛ばした矢は何? 「並みのサーヴァントなら即死」ってそんなに強いの?
- 宝具は普通に使っても強力だが、それを意図的に破壊する事によって、一度だけ反則級に強力な破壊力を発揮する事が出来る。アーチャーがやったのはそれ。普通のサーヴァントがそれを行ったらただの自殺行為(たった一度の勝利の為に切り札を失うわけだから)だが、イリヤが「宝具を投影して!?」と驚いていたように、アレはアーチャーが投影魔術によって造り出した宝具の「コピー」なので、惜しみなく実行できる。もちろん、それ相応の魔力は消費するでしょうが。
- アーチャーが度々呟いていた呪文みたいなのは何?
- あれは、最後にアーチャーが展開した「固有結界」を発動させるための呪文だと思って下さい。
- 「固有結界」って何?
- 自らの心象風景を世界に侵食させ、己の世界を創り上げてしまう、魔術の中でも禁忌とされる超高等魔術。ただし、大量の魔力を消費する(世界の法則を一時的に超越して、自分に有利な法則を持つ空間を創り出す技だと思ってください)。
- 結局アーチャーって何者だったの?
- アニメの情報だけだと分かり難いですが、辿り着いている人もいるようです。どうしても分からない方は、原作をお楽しみ下さいw