たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

「知らない物は知らないんだからしょうがない」と開き直る人間ほど質が悪いという典型例 その1

http://blog.livedoor.jp/mahorobasuke/archives/50487989.html
ここ一週間ほど、普段巡回しているサイトの半分も見ないような生活が続いていたんですが、その間にこんな香ばしい輩が湧いていたとは。乗り遅れた感がありますが、以下時系列でツッコミ。
発端は、映画「ホテル・ルワンダ」のパンフレットで、映画評論家の町山智浩氏が「関東大震災朝鮮人虐殺事件」を引き合いに出していたのに対して、上記ブログの著者がこんな事を書いたからなんですが。

それはさておき、映画鑑賞後にパンフレットを購入。
 ルワンダの歴史の説明など、役に立つ部分もあったのですが、コラムニスト(なのか?)の町山智浩という在日韓国人帰化済み)の寄稿した文章を読んで、寒気がした。
 殆どは映画の解説なのだが最後の一行にこうあった。
 「日本でも関東大震災朝鮮人虐殺からまだ百年経っていないのだ」
 へ??なんで、こんな文章が「ホテル・ルワンダ」のパンフレットに出てこなければならないの?
 まず、私は関東大震災時に朝鮮人虐殺があったかどうか、知りません。生まれてないから。
 で、私は地方出身なので、例えば身内のさらにおばあさんが被災したとかそういうのもないわけですが、そういうことがあったという説が流布しているのは聞いたことがあります。
 なんでも「朝鮮人が井戸に毒を入れている」という「デマ」が流布して、それを真に受けた民衆が朝鮮人を襲撃した、と。
 しかし、何人の朝鮮人が命を落としたのか知りませんし、第一、大震災で逃げるのに必死な人がそんなことしている暇があるのか・・・。
 それに、今の在日の人って、彼らの主張によれば「強制連行(等)」でつれてこられたんでしょ?
 だったら、関東大震災なんて、強制連行より全然前じゃん。そんな時に、なぜ、朝鮮人が「虐殺」されるほどもいるのさ。おかしくない?

……開いた口がふさがりません。
まず、関東大震災の時にデマに扇動された日本人に、朝鮮人が虐殺されたのは紛れもない事実です。関東大震災について多少なりとも(信頼できる)資料をあたれば、必ずといっていいほど明記してある事実です。私が中学生だった時分の歴史教科書にすら載っていました。つまり、下手をすると中学生レベルの知識だと言う事です。
次に、「朝鮮人は日本に強制連行されてきた」というのは、主に太平洋戦時下のお話であって、日本による朝鮮併合後に、合法的な手続きで半島から日本へ渡ってきた朝鮮人などゴマンといます。それとも、町山氏自身が「強制連行だった!」とどこかで主張してるんですか? 私にはそんな文言は欠片も見つからないのですが。

ルワンダで行われたのは「同国民同士の殺し合い」「民族浄化」といったことだ。
 「関東大震災時の朝鮮人の虐殺」が仮にあったとしても、「同国民同士」でも、「民族浄化」でもなんでもない。当時、日本に朝鮮人がいたとするなら、彼らは勝手にやってきた「外国人」でしかない。

些細な事がきっかけで異民族に対する虐殺が行われた事例、という事で引き合いに出されているのだから、細部が違うのは当たり前じゃないですか。
それに、当時、朝鮮は日本の支配下にある「外国」ではなく既に「併合」されていて、朝鮮人は「外国人」等ではなく、「臣民」、つまり天皇の臣下である民=(準)日本人である事が、法律的にも政治的にも明示されていました。

 私は「殺される側にも原因があった」という論法は好きではないですが、ルワンダの歴史を紐解けば、1994年の虐殺事件ではフツ族ツチ族を虐殺したが、それ以前のベルギー支配の時代にはツチ族フツ族を支配、虐待していたという歴史がある。フツ族による虐殺の背景にはこういった流れがあり、一概に「ツチ族=善良な被害者」とはいえないのである。長年のツチ族への不満が爆発し、それがとても、とても不幸な方向に向かってしまったのだ。
 仮に、関東大震災の時に朝鮮人が虐殺されたとして、その背景には何もなかったのか?
 もう亡くなった私の祖母は、第二次世界大戦終結当時の朝鮮人の蛮行を目の当たりにした世代だ。「準戦勝国民」だとかわけのわからない言葉を振りかざし、暴虐の限りを尽くしたと、私は祖母から直接聞いた。

ルワンダでの虐殺に歴史的背景があった、という主張はそんなに否定すべき所はないのですが*1、後半は何なんでしょう? 大正時代の出来事である朝鮮人虐殺の背景には、第二次大戦終了後の朝鮮人の蛮行が関っている、と言っているのですか? 当時虐殺を扇動した人々は未来予知能力でもあったと言うのですか?w 時系列が全く逆の例えを引き合いに出して、何の論拠を示したいのですか?

 ちなみに、氏のブログはこちら。ここでも壊れっぷり100%です。

壊れっぷり100%とは、ご自分の事では?

ちなみに、この憐れな方に対する町山氏本人からの反論、というか小学生に一から物事を教えてあげる優しいおにーさんのお話↓
http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20060225

*1:正しくは色々とツッコミどころもあるんですが、今手元に資料がないのと、長くなるので割愛