たこわさ

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サクラクエスト 第22話「新月のルミナリエ」感想

魔の山へ


今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

高見沢達が子供の頃に埋めた「シャイニングドラゴン」こそ、最後の祭具ではないかと考えた由乃達。ドラゴンを埋めた場所が記された暗号文を見付け、いざ掘り出そうと意気込んでみたものの、肝心の暗号文が全く解けなかった。

一方、エリカは相変わらず家で継続中だった。由乃達もやんわりと彼女を説得しようと、様々な言葉をかけるが全く聞く耳を持たない。そんな中、エリカが歯の痛みを訴え苦しみだす。慌てる由乃達だったが、当然小児向けの鎮痛剤の在庫などなく、薬局も閉まっている時間だった。
だが、機転を利かせた凛々子が祖母に連絡し、商店街の薬局のシャッター開けてもらえる事に。こういう時、柔軟な対応が出来るのも昔ながらの商店の利点なのだと、今更ながら由乃達は気付かされる。

ようやく一息ついた由乃達。しおりは、改めて間野山の良さを実感し、ずっと暮らしていきたいと由乃達の前で語る。だが、そこへアンジェリカから電話があり、エリカの弟・杏志が「お姉ちゃんに帰ってきてもらう」という書き置きを残して、姿を消してしまったと伝えてくる。
関係者が総出で杏志を探すが、一向に見つからない。折しも天候は強い雪。一同に焦りが募るが――。

感想

あの「暗号文」のどの辺りが暗号になっているのか、本気で分からなかった(苦笑)。*1

ちょっとずれていたしおりも、微妙に良い方向に軌道修正出来た印象。

頑ななエリカの心は、理詰めややんわりとした説得では溶かすことが出来ず、ぐずる弟という「感情」でしか攻略できなかった、というのはなんとも良い落としどころ。
これで「大人の論理」を振りかざして、思春期特有の矛盾を孕みつつも心の根っこに基づいた葛藤を粉砕されていたら、この作品自体を嫌いになっていたかもしれない(笑)。

ちょっと頼りなく見える間野山の大人達も、現状=大切な日常を維持しようとするもの、もっと故郷を良くしたいという情熱を燻らせているもの、様々にいる事をきちんと描いてくれた点は実に良かった。
この手の物語だと、構図を単純化しようとし過ぎて、キャラクターを分かりやすい派閥に落とし込むことも少なくないので、本作はそのあたり過剰に演出しない所が素敵だな、と改めて感じた。

サクラクエスト外伝 織部凛々子の業務日報 (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)
やはり、後半は凛々子が頼りになりすぎる。

*1:見たまんまだったので。