たこわさ

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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ #47「生け贄」感想

HG 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ガンダムキマリスヴィダール 1/144スケール 色分け済みプラモデル
今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

再起を図るため、火星へと舞い戻った鉄華団とマクギリス。頼みの綱は、マクギリスの息の掛かったギャラルホルン火星支部の戦力だったが、火星支部長はマクギリスが官職を全て剥奪された事を挙げ、援軍を送ることを拒否する。
孤立無援となった鉄華団とマクギリスだったが、話はそれだけで終わらなかった。ラスタルプロパガンダ戦略により、鉄華団はマクギリスと共に犯罪人に仕立て上げられてしまう。英雄から一転、お尋ね者になってしまった鉄華団に手を差し伸べるものはおらず、口座も凍結され資金も尽きかけてしまう。
そんな中、オルガはある決意を込めて、団員たちを集めるが――。

感想

色々とツッコミどころは満載だったが、ここ最近の展開の中では比較的まともな部類に感じた。
オルガの言葉に反発したザックの言動は、極めて常識的といえる。だからこそオルガも彼を引き止めなかったわけだが、デインの言葉通り、鉄華団の殆どはそういった常識に見放された子供達であり、行き着くべくして鉄華団へ行き着いた少年達に他ならない。
Twitterを眺めていた所、ザックを絶賛し「鉄華団は本当に狂っている」と扱き下ろす感想が散見されたが……デインの言葉も鉄華団の少年達の状況も読み取れていないのか、と呆れ返るばかりだった。本作は所謂「信者」のようなファンが多くて、私としてもゲンナリさせられた覚えがあるが、作品で明示されていることも読み取れずに批判する「アンチ」はそれ以下の存在と言えるだろう。

閑話休題

ラスタルプロパガンダで、火星の人々があっさりと「洗脳」されてしまう展開には違和感があった。火星の人々は実感としてギャラルホルンの横暴・支配を知っており、むしろそういった暴挙に対して立ち上がったマクギリスをこそを指示しそうなものだが……。もっとも、描かれたのは子供達が主だったので、大人たちはもっと現実的な判断のもとに行動しているのかもしれないが。

アトラは……前回ハッシュが感じたように、どうやら三日月と一線を越えていた模様。正直、あの二人にまともな知識があるのかどうか怪しいので、本当に一線越えているかは実は微妙なのではないか、と私的には思っているのだが……本作の脚本はあまりそういったギミックには凝っていないので、言葉通りと受け止めておいたほうが良いだろう。
アトラの言動にはいつも驚かされる――というかドン引きしてしまうのだが、クーデリアが常識的なレベルに留まってくれるので、そこは安心して観る事が出来た。

さて、起死回生の策として、アーブラウに逃げ込み、蒔苗の協力を仰ぎ戸籍偽造して身を隠す……というとんでもない案が出たが、そもそもアーブラウがこの状況下で協力してくれるかどうかは怪しく、更には目前に迫るギャラルホルンが逃亡を許してくれるとも思えない。一体どうなることやら。

マクギリスは何やら悪どい表情でギャラルホルンの部隊を眺めていたが……やはりバエルに象徴以上の力が隠されているのか、それともモビルアーマーでも隠し持っているのか……? どちらにしろ碌でもない結果にならないだろうから、あまり期待しないことにする(苦笑)。

オルガにしても、ヘタレ一直線で、あの状況下でラスタルが話に応じてくれると思っているなど、全くいい所が無い。せっかくラスタルが「本音」をぶちまけてくれていたのだから、それを録音しておく位の気概は見せてもらいたい所だ(笑)。

イオクがまだ無残な死を迎えていない事もフラストレーションが溜まる一因だが……案外、改心してやる気を出したイオクが、ラスタル陣営をメチャクチャにする展開が待っていたり……というのは流石に無いか?

バエルはこのまま、ろくに活躍も出来ずに埋もれていくのだろうか……?