たこわさ

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松本零士が槇原敬之を盗作疑惑で訴えたが……

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/830545.html
松本先生もボケたな、というのが第一の感想。
確かに、例のフレーズは色んな所で引用もされていてその道では有名な物だけれども、そもそもこの程度の類似は好意的に考えれば「本歌取り」の範疇に収まる訳で、仮にマッキーが999の台詞から(意識的・無意識的問わず)想起していたのだとしても、所謂「盗作」には当たらないはず……。
それこそ、「オマージュ」のレベルに収まる話なわけで。
というか、小説でも漫画でも歌でも、過去の名作から台詞やら言い回しやらを敬意を持って拝借する、という手法は比較的ポピュラーじゃないんでしょうかね? それが意識的にせよ無意識的にせよ、あくまでも主従の関係が崩れる訳ではないのだし。「原典」側の作者はそれを誇りこそすれ「パクリだ!!」と糾弾してしまうのは、あんまりじゃないでしょうか。
まあ、逆を言えば「パクってないですよ!」と即答してしまう方にも問題がある、という事になりますが。意識はしてなくても、影響を受けている可能性はゼロではないわけですからして……。
そういえば、フレーズの類似関係の話で、こんな話を聞いたことがあります。
スピッツの「正夢」という曲の中に『愛は必ず最後に勝つだろう』という一節があるのですが、それは作詞の草野正宗が、KANの名曲「愛は勝つ」から想起したフレーズなんだそうです。
で、草野正宗はこのフレーズを使うに当たって、わざわざKANに許可を得たらしいのですよ。普通なら、この程度の類似なら問題にならないし、オマージュである事が分るでしょうから、わざわざ許可を取ったりはしない訳ですが、草野正宗的には許可を得ずには使えない気持ちがあったのでしょう。
もちろん、KANは快く承諾したそうです*1
……松本先生もマッキーも、草野正宗とKANの十分の一位でいいので、お互いに敬意を持っていればよかったのになぁ、と。

*1:快く承諾、という表現を使いましたが、実際には「ただの日本語なんだから、承諾もなにもない。でも光栄なことだ」みたいな事を言ってのけたそうです(KANファンの方からの情報)。やっぱりKANは大人物だなぁ。