あらすじ
ある日、吉良吉影こと川尻の家の地下室に迷い込んだ一匹の猫。猫ならぬ動きをする上、喉に穴が開いている事から「矢」で射られたスタンド使いではないかと吉良は考えるが、確認する間もなく猫は不幸な事故で死んでしまう。仕方なく猫を庭の一角に埋葬した吉良だったが、そこから猫とも植物ともつかぬ不可思議な生き物が現れ、スタンド能力を発現させ――。
感想
その昔、「ゲゲゲの鬼太郎」(原作)で鬼太郎達が呪いで「竹人間」に変えられてしまうというエピソードがあり、その「竹人間」のあまりの不気味さに、人間や動物が植物とのハイブリッドな存在に変化してしまうという描写にトラウマを持っているのだが、ストレイ・キャッツの「猫草」状態はまさにそのトラウマを刺激するもので、原作を読んでいる時も吐き気に近い嫌悪感を抱いたものだったが、アニメではギリギリ「キモかわいい」レベルに収まっている印象があり、正直ホッとした。
吉良が、かりそめの妻であるはずの「しのぶ」の無事に安堵し戸惑う件についての解釈は、原作でも意見が分かれる所だったと思う。私的には、吉良は愛情表現が異常なだけであり決して感情のない生き物という訳ではないから、盲信とは言え自分に絶対的好意を向けるしのぶの存在に、多少なりとも情が湧くのは自然な事だと捉えている。もちろん、根底にあるのは「静かに暮らしたい」という欲求であり、ようやく川尻家を我が物にしつつある中で、それを壊したくないという想いの方が強いのだろうが。
本物の川尻の息子である早人については、何とも末恐ろしいピーピング野郎としての才能を開花させているようだが(笑)、その一方で機転や度胸も優れており、もし彼がまともな家庭で育っていたなら、きっとヒロイックな小学生になっていたのではないか、と妄想してしまう。ある種、少年漫画の主人公が務まる器、と言ってしまうと流石に褒め過ぎだろうか?
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