(以下ネタバレ)
あらすじ
別人の顔と名前を手に入れ逃げおおせた吉良だったが、自らの殺人欲求を抑え他人になりすます日々は彼にとって強いストレスとなっていた。自分に「吉良吉影」の生活を捨てさせる原因となった承太郎と仗助へ、吉良は深い逆恨みの年を募らせつつあった。
一方、当の仗助は億泰と共に普通の学生らしい生活を満喫していた。そんなある日、二人は自分を「宇宙人」と自称する青年と出会い――。
感想
承太郎は吉良の行方を調査し続け杜王町の平和を憂い、吉良はその暗い情念を深く静かに滾らせつつあるのか……肝心の主人公はイカサマギャンブルに興じているという構造はある種のギャグだな、と妙な感心をしてしまった。
「自称・宇宙人」の彼の存在は、何とも荒木飛呂彦ワールドらしい良い意味での「無駄」要素である訳だが、ただひたすらにストーリーのど真ん中を描くだけの作品は面白みに欠けるのも事実。一流の作家ほど「遊び」の部分に妥協しないという事かもしれない。
ジョジョの奇妙な冒険(第4部) ダイヤモンドは砕けない 文庫版 コミック 18-29巻セット (化粧ケース入り) (集英社文庫―コミック版)
- 作者: 荒木飛呂彦
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