たこわさ

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コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜THE LAST SONG 第21話「鋼鉄の鬼」感想

今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

超人である事を暴露され退陣の危機にあった立花総理だったが、オイルショックへの対応を背景に支持率を回復し、更には米国からスーパーロボットNUTSを輸入し超人への取り締まりを強化しようとしていた。
その頃、爾朗達は、NUTSとその運用を任されている帝告を襲撃し大規模破壊を行おうとしている柴、それを止めようとするメガッシンや白田、柴に賛同するアキといったある種の内輪もめ状態に陥っていた。そして爾朗は――。

感想

爾朗フルボッコ状態で思わず苦笑。ただ、ジャガーや大鉄が爾朗に対して厳しい言葉を向けるのは彼に期待している事の裏返しなようにも思える。
爾朗が繰り返し口にする「超人を守る」という言葉と「正義」という言葉は、実は互いに矛盾する事もである。正義を守りたいのならばメガッシンのように徹底した態度を貫くべきであるし、全ての超人を守ろうとすれば柴のような過激思想を容認する事にもなる。前回、自分の落ち度で一般人に犠牲者を出しておきながら深く反省する様子が見受けられなかったことからも、爾朗が自己矛盾から目を背ける傾向にある事が窺えた。今までは自分の立場をはっきりさせる事で爾朗へのメッセージとしていたジャガーが、鉄拳制裁という実にストレートなやり方で爾朗の目を覚まさせようとした事の意味は重い。
里見の言葉が真実ならば、神化の世界は所謂「正史」ではなく歪められた世界という事になる。その起点となるのが爾朗だというのならば……いよいよ彼は、自分自身の信念だけに凝り固まっている訳にはいかなくなるはず。爾朗がどんな答えに辿り着くのか、残り数話も目が離せなそうだ。