たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

「スター・ウォーズ フォースの覚醒」を早速観てきました!(後半軽度ネタバレ感想有り)

  • 満足度:4点(5点満点)

ファントム・メナス」級の駄作を覚悟しつつ観に行ったのですが、流石にあのレベルに達しているはずもなく、普通に楽しめる娯楽映画だったな、というのが正直な感想。
旧作へのオマージュをふんだんに取り入れながらも、演出部分ではJ.J.エイブラムス節とでも言うべきノリが多用されている印象で、単なる劣化コピーに陥っておらず、その点は好感が持てました。
ただ、手放しで満点と言える内容ではなかった、とも感じ。「欠点があった」というよりは「もう少し盛ってほしかった」と言った類の不満を感じたのも確か。


(以下、若干本編及びシリーズネタバレ含む)

スター・ウォーズ/フォースの覚醒 オリジナル・サウンドトラック(初回スリーブ仕様)

スター・ウォーズ/フォースの覚醒 オリジナル・サウンドトラック(初回スリーブ仕様)

未知との遭遇」による期待感と違和感

今回、脚本はほぼ新規の物になっているようで、一部では正史扱いされていたルーク達の後日談(主に小説媒体で展開)は一部設定を流用した以外は破棄されていて、そちらのストーリーを知っていた私としては、未知のストーリーへの期待感と、既知の設定との齟齬による違和感を同時に味わう結果となりました。具体的にどこが流用されどこが新規設定となっているのか、本稿では明記を控えますが、なまじ「物語を知っている」つもりで観ていると混乱をきたすのは必定なので、出来るだけ頭を空っぽにして観る事をお勧めします。ストーリー自体は難しい部分も頭を悩ます謎もほとんどなく、自然と追っていけるものになっています。
逆に言えば「予想外」の部分があまりなかった、とも言えますが……。とは言え、その若干の「予想外」部分が本当にサプライズ過ぎて絶句してしまったのですが。「こんな展開期待してなかった!」と怒りすら覚える場面だったのですが、詳細は省く事にします。多分、旧来のファンならば同じ所で脱力(もしくは絶望)すると思うので。

キャスト陣の実力は十分だが……イケメン不足

主人公のレイについては、終盤までイライラさせられる部分も多いものの、今後の活躍を期待できるだけのポテンシャルを感じさせてくれて、最終的には好印象を持ちました。ただ、男性陣が……一番格好いいのがハン・ソロだというのは仕方ないにしても、「もうちょっと頑張れよ!」と言った所。フィンは後半で漢らしくなってくれるし、ポーは終始ナイスガイなんですが、美形という訳ではないしドラマ部分での絡みが少ない。カイロ・レンに至ってはキャラクター自体の魅力も薄ければ役者さんもそれほどイケメンという訳でもなく……。
渋い親父キャラの一人でもいればまた締まりが違うのでしょうが――あ、それはルークが担うのかな?(笑)
エピソード3においてアナキンが超絶イケメン化したみたいに、今回のメインキャストの誰かが化けてくれるのを願うばかり。*1

顔芸? いやいやフォースで語ってるのさ

アクションシーンや爆発シーンについては安定のクオリティだったのですが、今回少々首をかしげてしまったのは「フォースによるせめぎ合い」のシーン全般で視覚的・音響的な演出をほとんど行っていなかった点。レイとカイロ・レンがフォースを介して互いの内面を探り合うシーンは「にらめっこ」だし、帰還したレイが初対面のはずのレイアと抱擁し合うシーンでは台詞すらないし。
この辺りは、旧作へのオマージュとして意識した部分だったんでしょうが、だったらレイがライトセイバーに触れてしまうまでに見た白昼夢はどうなんだ、とか思ったり。比較的わかりやすい演出が多い印象だったので、フォースによるせめぎあいの部分だけが逆に浮いてしまった印象が残りました。

続編があるのは分かっているが、それでも中途半端な引き

「うわ、ここで終わるのか!」と。実に印象的なシーンではあったんですが、「この後どういう展開になるの?」と色々と妄想させられるような続き方では無かったな、と。かといってエピソード4のようにある程度決着が付いた訳でもなし。中途半端感だけが残ってしまいました。てっきり予告編の類があると思ったんですがそれもなかったし。
エピソード1もある意味中途半端な所で終わっていましたが、あちらはその先のストーリーがある程度分かっていたので「ここからどう繋ぐのか?」と妄想を膨らませる事が出来た訳で……。この辺り、もう少し期待感を演出するような引き方にしてほしかった。


――かように、「もう少し」が欲しい出来だった、というのが正直な感想。とはいえ、最初に書いたように娯楽映画としては普通に楽しめるものだったので、全くもって不満という訳でもなく。三部作の一発目としてはこの程度なのかな、といった印象でした。

*1:念のため言っておくが私は別に男色という訳ではないのであしからず。