たこわさ

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シドニアの騎士 #08「不死」感想

原作未読。
(以下ネタバレ)
長道達の前に現れた三体の奇居子は、戦死した星白の搭乗機に擬態していた。ただの擬態であると覚悟を決めて攻撃を始める長道達だったが、その時、奇居子から星白の声で通信が入り――。

姿形を真似るだけでなく、兵装やパイロットまでも再現して見せた奇居子の奇妙な行動。まるでかつて星白が語っていた「奇居子も人類とのコミュニケーションを望んでいるのかもしれない」という言葉を裏付けるかのようですが……。「撃墜」や「痛い」など、明らかに意味を分かって言語を発しているその事実が示すのが、星白の思考をシミュレートした結果を出力しているだけのものなのか、それとも奇居子事態が意味を理解し使用しているものなのか、どちらかによって大きく意味が変わってくる訳で。
しかし、胞衣で再現された星白が、部分的に見れば生前と遜色ない姿形であるばかりか、長道の名前まで呼び始めるなんて、ある意味残酷に過ぎる仕打ちですね……。記憶までも再現されているのなら、当然自我の発露も見られるかも知れず。もし、星白が自我を取り戻してしまったとしたら、それは悲劇以外の何物にもならないような気がします。

一方、極悪非道・邪悪の化身であるところの海苔夫さんにもどうやら良心の呵責というものがあったようで、胞衣星白の姿と声を前に正気を保てなかった模様。ざまーみろ、としか言いようがありませんが、まだまだこれだけでは温いので彼には更なる裁きの鉄槌が待ち受けている事を切望w

艦長とヒ山の回想により、「不死の船員会」と100年前の防衛線の真実が語られる件も良かったですね。案外あっさりと長道の不死の秘密が明かされましたが、こうなってくると将来的には長道が子孫を残す事に対して何らかの妨害が行われそうな予感も……。案外、小林艦長はそこまで見越して長道に不死の遺伝子を与えたのかもしれませんね。