たこわさ

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翠星のガルガンティア 第13話「翠の星の伝説」感想

(以下ネタバレ)
チェインバーぁぁぁぁぁぁ。゚(゚´Д`゚)゚。
今まで終始レドの味方であったけれども、常に論理的根拠に基づいた言動をしてきた彼が、最後の最後で「このブリキ野郎」という感情を持つものにしか理解出来ないはずの「無駄な装飾」を伴った発言をしたというのは、彼は論理に基づいて行動するけれども人間の感情を理解もしていたという何よりの証左ではないかと思いました。
色々と論理的帰結としての理由付けをしていたけれども、レドを脱出させてストライカーを道連れにした自爆を決行したのは、やはり彼が「レドに生きていて欲しかったから」なのでしょう。その証拠に、ストライカーは「貴君にはパイロットを拒絶する権限は無い」と言っていましたし。ストライカーが論理機構に破綻をきたしていたとしても、権限のような「決められた事」にまで異常な認識を示していたとは考えにくいですし、やはりチェインバーは自らの「意志」で権限を越えてレドをコックピットから放出したのでしょう。
もしかするとストライカーが「狂って」しまったのも、クーゲルという唯一無二の相棒を失ってしまった故かも知れず。クーゲルを失って生じてしまった「正体不明のもの」――「悲しい」という感情――を否定する為に感情を否定した世界を作ろうとしたのではないか、とも思え。そう考えるとストライカーも同情に値する存在だったと思えてきますが、考えすぎでしょうか?
さて、チェインバー&レド対ストライカーの超絶バトルも素敵でしたが、ガルガンティアに隠された秘密「天の梯子」の正体も素敵でしたね! 恐らく、元々はマスドライバーだったものの一部を改修してレールキャノンに仕立て上げたものだと思うのですが、あの「規格さえ合えばなんでも砲弾に出来る」感は男の浪漫ですね。太くて硬くて暴れっぱなしのビッグマグナム立浪ジョージ的な(?)。
ガルガンティアがあれだけ大きな船団になったのは、旧時代の知識と兵器を引き継いできた一党だったからなんでしょうね。それが、知識を隠すために大きくなったのか、それとも大きな力の下に人々が集まったのか、どちらかなのは不明ですが……。
チェインバーにより生かされたレドはサルベージャーとなって旧時代の遺物を捜し求める事になりましたが、一瞬、彼が持ち帰った記録媒体がチェインバーのメモリーの一部なのかな、とか思ったんですが、それだったらもう少しそれらしい描写があるでしょうから恐らく違うのでしょうね。
チェインバーの残骸らしきものがクジライカの巣になっている光景は、かつて彼が口にした「人類とヒディアーズは共存できない」という言葉へのアンチテーゼにも思え……。地球に残ったヒディアーズはただの「動物」となることで結果的に人類と共生するようになった、という事なのでしょうね。
ピニオンが最後モテモテになっている(けど本人は気付いていなさそう)など、色々とスピンオフが作れそうな雰囲気を残しつつも、今はレドとエイミーが笑顔で語り合える平和な日々を迎えられた事で、ハッピーエンドとして受け止めておこうと思います。
本当に素晴らしい作品をありがとう!!