たこわさ

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翠星のガルガンティア 第7話「兵士のさだめ」感想

なんかむせそうなサブタイトルだな(?)。
(以下ネタバレ)
突然のヒディアーズ襲来にチェインバーと共に立ち向かうレド。無事ヒディアーズを仕留めたレドだったが、ヒディアーズが地球の人々と共存しているという事実が判明。宇宙と地球、それぞれに分かたれた人類の価値観同士がぶつかり合う――。
せっかく船団に溶け込もうとしていたレドですが、「ヒディアーズは人類の敵」という、彼が生まれる以前からずっと宇宙人類に受け継がれてきた価値観を否定され、最早船団にはいられない、いたら兵士としての使命を果たせない、と船団を出て行く決意を固めてしまったようです。レドがあまりにも意固地になっているように感じる向きもあるかもしれませんが、自分達の文明の常識が他の文明では非常識とされた場合、人間はそう簡単にそれを認めることが出来ない生き物です。
――もし我々がカニバリズムの風習がある文明にいきなり連れて来られたとして、相手が善意で振舞ってくれるからといって食卓に出された人肉を食べられるでしょうか? 「食べられる」と即答できる人がいましたら早めに病院に行く事をお薦めします(ぉ
ましてや、レドは兵士です。人間性の否定された宇宙人類の中にあっても、同僚や上官が食われていく姿を見て何の感情も沸き起こらないという事はなく、怒り・悲しみ・憎しみを抱くのだという事が、レドの回想からも読み取れます。同志達を殺戮してきた不倶戴天の敵に対して戦うな、と言う方が無茶と言うもの。
そして理想郷のように描かれてきたガルガンティアの中にあっても、ピニオンやフランジのようにそれぞれの理由で「常識」を打ち破りたいと考えている人間が少なからずいたようで。「外敵と戦わずに人間同士で争っている」というレドの言葉に誰も反論できなかったように、彼らは決して同一の思想の元に統一された存在ではない訳で。
もっとも、そういった「人それぞれに異なる思惑持つ」という事が人間性の本質の一つであり、宇宙人類から失われて久しいものだ、という事も事実なのですが。レドがその事に気付けば、彼もまた人間性を持った個の一つとなれるのでしょうが。今は、エイミーが彼を案じる悲しい声も、レドには届かないのでした……。
あと、どうでもいいけどピニオンがベローズの肩紐引っ張っているときに完全に「見えていた」はずでしょうに、シリアスモードを維持したピニオンに心底がっかりしました!(ぉ

BD-BOX1は発売日が延びたようで。私的には買うかどうか悩む時間が増えたな、という感じなんですがw