たこわさ

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翠星のガルガンティア 第4話「追憶の笛」感想

(以下ネタバレ)
限定的ながらも船団の人間にチェインバーへの命令を許可したことで手持ち無沙汰になってしまったレドは、エイミーの計らいでオルダム医師やエイミーの弟ベベルと話をすることに。有益か否か、戦力になるかならないかだけが全ての世界で生きてきたレドに、彼らの語る言葉が福音をもたらす――。
想像以上に過酷な世界で生きてきたレドにとって、船団の人々の過ごす「人間として当たり前すぎる生活」は全く理解の範囲外だった事でしょう。何せ、某フルメタの主人公のように「戦争の事しか知らず、平和な世界があることは知っているが、その実態は分からない」訳ではなく、人類全体の価値観としてシビアな軍隊的判断が常識である世界に生きてきたわけですから。「人類全体から見ても極めて常識的な価値観」を持っていたであろうレドにとってみれば、異文化どころか異世界の話でしかないわけで。
そんな彼に「地球における人間らしさ」を教えるきっかけになったのが、レドの世界では「無用なもの」として即処分されていた「病弱」という属性を持つ少年ベベルなのだから因果なものです。
このベベルがまた聡明な少年で、その言葉一つ一つが頭でっかちな理論ではなく、全て自分が生きていく中で実体験として感じ取ってきた事柄に由来していて、それがレドのようなプログラムされたが如く教育されてきた人間には衝撃となって伝わる訳で。恐らくはレド本人も忘れているであろう、かつて親しかった誰かが「処分」された時の記憶を呼び起すほどに。
今期は本来の意味での「キャラ付け」を行っているアニメが多くて、うれしい限りですな。