たこわさ

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機動戦士ガンダムAGE 第18話「卒業式の戦闘」感想

学園生活の描写をスキップする事を強いられているんだ!!
(以下ネタバレ)
今回の話自体にはそれほど不満はありませんでした。むしろ、敵味方に別れて戦う友人同士、というありがちながら盛り上がるシチュエーションを丁寧に描けていたのではないかと思います――が、いかんせんセムとゼハートの友情描写が短すぎて感情移入できませんでした
こういった「時間を早送りしてその間のエピソードは断片的に見せて視聴者の脳内で補完させる」という脚本は、よほど上手くやらないとただの「薄っぺらい描写」になってしまいます。特にこのガンダムAGEという作品自体が、今のところあまり好感触を得ていない状況の中、視聴者が好意的に観てくれるかといえばそうではなく、むしろ逆に感じてしまうであろうことは明白な訳で。
繰り返しになりますが、今回の脚本自体は決して「悪い」と言えるものではなかったと思います。もちろん、「その位置でスラスター噴いたらアセム達焼け死ぬだろう」とか「ゼハートの部下のおっさんはどんな名目で『セキュリティが厳しい』コロニー内の学園の卒業式に参加できたんだ」とか、「あのタイミングで発砲してどうしてゼハートの嫌疑が晴れるんだ」とか、毎度お馴染みの細かい部分の不出来さは健在でしたが、大筋としては悪くなかったと思います。
ゼハートが正体を明かしたのも、アセムを戦場に出したくないという真摯な気持ちからのものでしょうし、ツッコむところでもない、と思いました。
ただ、やはり本作全体に横たわる「薄っぺらさ」という弱点に足を引っ張られ、本来の威力を発揮できなかったのではないかな、と。正直、フリット編を半分くらいにして、その半分でアセムの学生生活やゼハートとの友情を描いた方が作品として厚みが出た気がしますわ。
歴代ガンダムシリーズはいずれも「シリーズ全体を通して人物を描いていく」という物語としての作法を守っていました(出来不出来は別として)。そう考えると、当初から「親子三代を描く」事が決まっていた本作は、失敗を約束されていたのかもしれません。それぞれの世代の人物描写を短くせざるを得ない、という意味において。

追記

そういえば、ゼハートがXラウンダーである事が作中でも明かされましたが、彼と握手したアセムに何の反応も観られなかった所を見るに、アセムはXラウンダーじゃない、という設定なんでしょうかね?
そうなると「優秀だけど常人の域を出ない主人公が、真の天才である父と比較されて苦悩する」シーンも期待して――ると肩透かし喰らいそうだからやめておきます。

追記2

ロマリーのワープスキルというか「家政婦は見た」スキルにはもうツッコまないぞ!!↓
『機動戦士ガンダムAGE』第18話・・・ロマリー脅威の移動力! MSを超えてるな|やらおん!