詭弁
いまだに米国産牛肉を食べる気が起きません。
おかげで吉野家とすっかり疎遠になっております。
そういえば、米国産牛肉輸入再開の折、その是非について色々と議論がされておりましたが、肯定派の意見の中でこんなものがありました。
現在の検査体制ならば、米国産牛肉を食べてBSE感染する確率は交通事故より低い。BSEを恐れて米国産牛肉を食べないのは、自動車事故が怖いから外に出ない、と言っているのと同じこと
言葉の端々は違ったかもしれませんが、大体こんな感じの主張でした。
ぱっと見でも詭弁である事が丸分かり*1ですが、当時は結構こんなトンデモ理論を支持している人も少なからず見られました。
ところで、全く話は変わりますが、クリーンエネルギーについて議論するときに、「原子力こそ現段階では最高のクリーンエネルギーだ」と主張する向きがあります。
火力発電とは比べ物にならないくらいCO2を排出しませんし、原子炉が正常に稼動している限り環境汚染の心配も無い、というのがその理由だそうです。唯一心配される地震等の災害時についても、近年の原子力発電施設は十分な対策をとっているので安全なんだとか。
でも、結局人間のやることですから、100%安全なんて保障はどこにもありません。そして原子炉というものがちょっとでも暴走すれば、容易に取り返しのつかない環境汚染を引き起こしてしまう事も事実。それでも「原子炉は絶対安全」と主張する方々は結構多いものです*2。
「○○よりは遥かに安全」だとか「絶対安全」なんて言葉は、ちょっと考えれば詭弁である事が分かります。それでも、多くの人がその言葉に賛同し扇動されてしまうのは、無理やりにでも安心したいだけなのか、それとも単純にだまされやすいだけなのか……。
作業BGM:ザ・ブルーハーツ「チェルノブイリ」