「かまいたちの夜Ｘ３」完クリ

かまいたちの夜×3 三日月島事件の真相

先日やっとコンプしました……。
以下ネタバレ感想

前作が、「ゲームとしてのクオリティは高いけれどもメインシナリオがどれも『かまいたち』っぽくなかった」という評価だったのに対して、本作は「ゲームとしての作りこみは甘かったけどちゃんと『かまいたち』してた」なぁ、という評価になりましょうか。
メインシナリオについては、「完」エンドのノリについて賛否両論分かれそうですが、第一作にあった「選択肢次第で最良のエンドから最悪のエンドまで変化する」感はきっちりと踏襲されていて、そういった意味で前作よりも遥かに「らしい」構成になっていたのではないかな、と。
反面、最初のうちは楽しいタイムチャート＆人物切り替えシステムですが、これは作りこみが今一歩だったな、と。フローチャートのように視覚的に選択肢の流れを見られないために、ちょっとした選択肢の組み合わせの違いで成立するフラグに辿り着き難かったり。バッドエンドが各キャラで連動しているため、「終」を見た後いちいち全キャラへの切り替えが必要だったりするのも、煩わしい所でした。
「ピンクのしおり」は、所々笑いはしましたが、正直物足りないと言うか何と言うか。ダンジョンが出来た所で、１の不思議のペンション編みたいなのを期待したのですが……。流石にピンクシナリオについては２の足元にも及ばなかったな、と。
「黒のしおり」については、……あの人物の心の動きについては確かに曖昧さを感じてはいましたが、「そうくるか！」といったところ。完全に裏をかかれましたわ。
「金のしおり」については、コンプリートのご褒美なのでボリュームを期待してはいけないのかもしれませんが、本当にオマケ程度の内容でちょっとがっかり。どうせなら、登場人物全体でお疲れ様会でもやってくれればよかったのにｗ

総評としては、１，２のメインシナリオも収録されている分、初心者にも進められるし、２よりは「かまいたち」の雰囲気を良く掴んでいたとは思うが、あまりにもオマケ的要素が少なすぎて、ゲーム性は前2作に大きく劣ってしまうな、というところでしょうか。何にしても、そこいらの量産ノベルゲームよりははるかに面白いのは確かですが。