たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

Fate/stay night 第18話「決戦」

色々ありえないが、まあ絶望するほどではないか?
(以下ネタバレ)
悪い意味での「ジャンプ的」脚本でございました。
「ここはオレに任せて先に行け!」って演出は、使い所を間違えると限りなくチープになるわけで。今回はそれの典型例でしたね。
いくら切羽詰ってるからといって、策も何も無しで敵の本拠地に乗り込むと言うその猪突猛進振りは如何なものか。アインツベルン城侵入の時も無策だったけれども、あれは「隠密行動」というオプションが付いていたわけで。いくらなんでも(特に凛が)力任せの正面攻略を決行するのは、違和感有りまくり。
作画は、所々良くて所々悪い。アクション使い回しとキャラの顔が所々崩れてたのがバツ
セイバー対アサシンの辺りは、全体的には良いんだけれども、所々コマ落ち状態な箇所があって残念と言う感じ。まあ、セイバー以外を素通りさせるというシーンに、アサシンの粋っぷりが僅かながら表れていたと思うので、私的にはマル。
で、前回も散々ゲンナリした葛木が「普通に強い人間」にしか見えない所。今回ちゃんとその辺りの説明がなされるかと思ったら、全くなされない上に、士郎が防戦一方とはいえ普通に渡り合っちゃってる辺り、説明不足を通り越して意味不明な状態に。せめて、原作やってない人間にも、「葛木の強さの秘密」のニュアンスが伝わる程度の説明なり描写なりが欲しかった所。
さてさて、終盤の凛VS聖杯桜ですが、やりたい事は分かるんですがイマイチ言葉足らずというかなんというか。
まず、凛と桜の関係について、アニメでは殆んど伏線を張ってきていないので、凛と桜の間にある複雑な感情だとかそういったものの描写がおざなりに終わっていて、凛が果たしてどれだけ切迫した思いを抱えて戦っているのかが見えにくくなっている。
次に、聖杯化した瞬間に生贄にされた魔術師は死ぬ、という設定を強調しただけでは、凛が桜を殺してでも聖杯の発動を止めようと言う理由としては薄すぎる点。あそこは「魂の救済」だとか尤もらしい割りに意味の無い言葉を使わないで、前回キャスターの行っていた「街中の人間の魂を消費」という設定を持ってきて、「このまま聖杯が発動すれば、街中の人間に危害が及ぶ。でも今なら桜一人の命で……」みたいな台詞を吐かせるべきだったのでは。そっちの方が原作の某シナリオへのオマージュとしては適切だろうし。
そんなこんなで色々と文句は尽きないわけですが、次回は金ぴかな人がやっと登場するようで。残り5話くらいのはずだけれども、キャラクターの掘り下げは果たして出来るんでしょうか?