私的録音保証金制度あれこれ
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20050728/shiteki.htm
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20050728i513.htm
http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0507/28/news106.html
http://www.asahi.com/culture/update/0728/013.html
そもそも、CD購入という行為が著作物使用への対価になっていないという点で、「私的録音保証金制度」自体に疑問符なのですが*1。
それに、現在の携帯デジタル音楽プレイヤーは、画像やらPCデータやらのストレージという側面も強く持ちますし、音楽配信などで直接プレイヤーにダウンロードした場合には著作権料を二重に取る事にもなりますし、今後より強固なDRMが導入された場合にはリスナーは金銭とソフトウェアの両面から不自由を強いられる事にもなり。
何より疑わしいのは、徴収された保証金がお題目どおりに著作権者に還元されているかどうか。例えば、マイナーなアーティストをこよなく愛する方々にしてみれば、割合によって分配されている(という主張も怪しいが)保証金など、零細音楽家にはビタ一文も入らない可能性が高いため、取られ損になりかねない。また、主に自作の曲データや、著作権切れの楽曲を転送している人間は、全くの取られ損に終わる*2。
リスナーに不便を強いておいて著作権者の権利ばかり主張していては、両者の間の溝は広がるばかりだ。「金を取れるところからむしり取る」という即物的な考えしか持ち得ないJASRAC+αの老人達は、結果的に自分達の首を絞めているのだという事に、一体いつになったら気付くのやら。
必要なのは、リスナーに極力犠牲を求めず、アーティストには極力中間搾取の無い形で利益を還元し、誰しもが適正に音楽を楽しめる環境を作る事ではないでしょうか。