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今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
満を持して故郷システィナへと渡ったテオ。
だが、ロッシーニ家による恐怖政治が長年に渡って続いた結果、人々は諦観に支配され、革命を謳うテオに敵意さえ抱く始末だった。
僅かな手勢のみを率いて上陸したテオにとって、民達の決起はロッシーニ打倒の必要条件。何とかして民達の協力を取り付けなければならない。
シルーカはテオの生まれた村ならば協力してくれるのではないか? と提案するが、テオはそれを了承しつつも何故か浮かない表情のままだった。
それもそのはず。テオはかつて、村人達の密告によって父を失っていたのだ――。
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感想
今までテオが決して見せなかった影のある表情が何とも心に痛い。
むしろ、あのような悲惨な出来事がきっかけで故郷を出たのに、よくもやさぐれなかったものだと私の中でテオの株がまた一つ上がった印象だ。
テオの幼馴染レベッカの目まぐるしい心情の変化は、そのままシスティナの人達の内心を代弁するものだったようにも思えた。
自分達が明日も生き延びる為ならば隣人を売り渡しても構わない――そんな「ごまかし」の日々の中で生きてきたのだろう。
買収されたのであろう、宝石を手に目を輝かせていたテオを陥れる気満々のレベッカと、身を挺してテオを救ったレベッカ。
どちらが本当の彼女だったのかは、言わずもがなか。
テオとレベッカが二人きりになった時のシルーカの表情は、ある意味ミスリードになっていたと思う。
私は最初「あら、嫉妬?」等と失礼な事を思ってしまっていた(笑)。テオがあえてレベッカに騙される道を選んだ事に――苦難の道を選んだ事に対する心配の眼差しだった訳だ。
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