たこわさ

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ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第7話 感想

今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

人気の劇作家オスカー・ウェブスターの代筆依頼を受けたヴァイオレット。
同僚たちに羨まれながらオスカーのもとを訪れたヴァイオレットだったが、肝心の彼は酒浸りの生活を送っており、酒の飲み過ぎで手が震え自分ではタイプライターも打てない始末。

しかし、オスカーがそんな体たらくなことには、実はやむにやまれぬ理由があり――。

感想

ヴァイオレットがすっかり人間らしい表情を見せるようになってきた。
そして彼女のそんな仕草が、オスカーの中の娘の思い出とリンクして、彼に再び翼を与えた……。

残酷なことを言ってしまえば、オスカーが本当の意味で救われることはもう無い。娘も妻も、先立ってしまった。
しかしそれでも、彼の人生は続く。悲しくとも、続く。
ヴァイオレットがもたらしたものは、本当にささやかな慰めでしか無い。

しかし、そんな慰めこそが、人間が生きていく上では必要な場合もある。
特にヴァイオレットのように、(そうとは知らずにであっても)沢山の人々の命を奪った咎人にとっては。

人々の感情に触れたことで自らの罪を自覚していったヴァイオレット。同時に、人々がささやかな慰めの中で生きており、それが自分にとってはギルベルトであることもようやく自覚したであろう。
彼女はようやく「人間」になった。

だが、人間になった彼女に訪れた最初の試練が、その慰めであったギルベルトが、既に帰らぬ人になっている(可能性が高い)というのは、あまりにも、あまりにも残酷な仕打ちであるように思える。
エヴァーガーデン夫人が上品で悪気のない人だけに、余計にたちが悪い。

ようやく人間らしい感情を理解し始めたヴァイオレットに襲いかかった最大の試練。
彼女はどうやってこれを乗り越えるのか?

毎度毎度、ボディブローのように効いてくる脚本で恐れ入る……。