たこわさ

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Re:CREATORS #10「動くな、死ね、甦れ!」感想

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今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

築城院の口車に乗せられたまま、メテオラに対して理不尽な復讐の刃を向けるアリステリア。武闘派のアリステリアに対し、メテオラは戦闘は不得手。しかも頼りになる戦力である弥勒寺は、曲者過ぎる築城院に釘付けにされてしまい、メテオラは一方的になぶられるような戦いを強いられてしまう。
菊地原に救援を要請した颯太だが、とてもではないがメテオラがそこまで持つとは思えない。戦う力などない自分にも何か出来ることが――と決意した颯太は、メテオラにとどめを刺そうとするアリステリアの前に立ちはだかる――。

颯太の体を張った行動が功を奏したのか、すんでの所でセレジア達が救援にやってきた。颯太とメテオラの姿に、自分の行動の理不尽さをどこかで感じつつも、真正面からセレジアに立ち向かうアリステリア。だが、二人の武器がぶつかり合うその瞬間、アルタイルが何かの介入をし、セレジアの武器が消滅。彼女はそのまま、アリステリアの槍に貫かれてしまう。
瀕死となったセレジアに、現場にやってきた松原がいてもたってもいられず駆け寄る。「創造主」として、セレジアに対し精一杯の励ましの言葉をかけた彼は、彼女を救う為に予てより考えていたある施策を実行に移すことに――。

感想

颯太が「狂言回し」どころかまるっきり「主人公」な行動をとってくれた――と思ったら、松原がその更に上を行ってくれて、思わず手に汗握りながら見入ってしまった。
松原が「創造主」で、セレジアは本当に幸せものだ。

もちろん、颯太の言葉も今後の物語をうらなう重要なファクターになっていたように見える。自分の観測範囲外で起こったことは、自分にとっては全て「物語」である――取りようによっては現実逃避にも見えてしまう言葉だが、よく出来た物語のキャラクターは、ある種の実在性を持って人間に認識される訳であり、決して的外れとは言えない。
更に言えば、アリステリアは自分自身が創作物であった事で、軽い自我崩壊を起こしている節があるので、そんな彼女に対して颯太の言葉は「たとえ創作物であっても、あなたの主観で見ればそれは紛れもない現実である」という意味で響いたはずだろう。

恐らく、アリステリアもメテオラへの復讐が筋違いであることを、頭では理解しているのだと思われる。しかし、壊れかけた自我を支えてくれたまみかを失った彼女に残されたものは、もう戦いしかない。だからこそ、彼女は戦い続けるのだろうが……どうか颯太の言葉やメテオラの献身、セレジアの血の温かさから、今、そこに彼女自身が実在しているのならば、彼女の世界もまた「現実」なのだ、ということに気付いてもらいたいものだ……。

築城院と弥勒寺の夫妻対決については、一見すると弥勒寺のバカ化が進み、あっさりと築城院の策にかかってしまったようにも見える。が、築城院が人の心の弱い部分を見つけ出す天才であることを鑑みれば、むしろ弥勒寺にとって板額の存在に触れられることがタブーであった、と考えたほうが自然だろう。
特に、被造物達はある種の「弱点」を付与されていることが大半なので、築城院としても、弥勒寺の「原作」を知らないまでも、恐らくは設定されているであろうその「弱点」を探っていたに違いない。
また、板額のことを「呪い」と言っていた件も気になる。板額は重要な戦力であるとともに、弥勒寺にとっては(戦闘に関する)「弱点」でもあったのではないか? と思われる。つまり、築城院打倒の鍵として、半ばわざと強奪させたのではないか? と。

まあ、この予想については、弥勒寺が颯太にとって良い兄貴分過ぎる為に、彼を過大評価したくなってしまう私の邪推でしかないかもしれないが……。

私的には、一番好きなメテオラさんが無事(?)生き残ってくれて、ほっと一息と言った心地。颯太とメテオラさんのコンビが何気に好きなので、末永く仲良くやっていってほしいところ……。

Re:CREATORS Original Soundtrack

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