たこわさ

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月がきれい 02「一握の砂」感想

イマココ/月がきれい (アニメ盤)
今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ含む)

あらすじ

小太郎達にとって最後となる運動会。徒競走で陸上部らしく見事な活躍を見せた茜の姿に、小太郎は思わず見惚れてしまう。だが同時に、茜が陸上部の部長・拓海と仲よさげに談笑している姿を見て、もやもやを感じもしていた。
運悪く、小太郎は徒競走でその拓海と同じ組になってしまい、必死に食らいつくも途中で転倒し結果は散々。しかも手を派手に擦りむいてしまうというおまけ付き。保健室に行くも、保健の先生は不在であり、偶然居合わせた茜の友人・千夏が善意から手当をしてくれる。その際、千夏の口から自分が茜に「ハネテル君」と呼ばれている事を知る。
運動会が進む中、用具係の仕事をこなす小太郎。その最中、茜が友人達とともに何やら慌てている様子が目に入る。どうやら、あがり症の彼女が緊張をほぐす為のお守りである「イモのマスコット」をなくしてしまったらしく――。

感想

色々とフラグを立てつつも、淡々と物語が進んだが、主人公二人が一歩ずつ近付く様を丁寧に描いてくれているお陰で、退屈さはあまり感じなかった。
本人(片方)にその気がないのにカップリングしようとあれこれ画策する「善意」の恐ろしさや、仲良しグループの中でもヒエラルキーがあるという生々しさ、恋愛的な気持ちはないのにフレンドリーに接されて思わずドキッとしてしまう男子の単純さ等など、甘酸っぱいという言葉だけでは表現できない、青臭い文字通りの「青春劇」に、色々な意味でニヤニヤさせられてしまう。

茜と小太郎の距離はぐっと縮まったが、その分、陸上部部長の拓海のピエロ振りが際立ち哀れ。ただ、哀れに思いつつも彼に報われて欲しいと欠片も思わないのは……私が典型的な体育会系人間を嫌悪しているから、か(苦笑)。*1

なお、今回のサブタイトル「一握の砂」は石川啄木の詩集のタイトルだが、啄木は大恋愛の末結婚した嫁に生活費も渡さず飲み歩いたり、芸者に入れ込んだりなど、かなりのTHE人間のクズであるので、スタッフがなにを思ってこのタイトルを採用したのか、少々気になる所……。

*1:誤解のないように言っておくと、私は中学時代はガチ体育会系であったし、大学時代は登山もしていた程度には体育会系のノリは体験している。