たこわさ

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Charlotte 第三話「恋と炎」感想

今回の満足度:2点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

友利達が見つけた新たな能力者、それはアイドルの西森柚咲だった。柚咲の能力は「口寄せ」なのだが、それは故人である姉・美砂に限りしかも憑依の主導権は美砂の方にあるという、中途半端なもの。美砂自身も「発火」の能力者であり、憑依中はその力を自在に操ることが出来た。
彼女らを保護しようとする友利達だったが、柚咲は今、大きな問題を抱えていた。偶然にテレビ局の大物の不正を知ってしまい、彼の手の者に追われ美砂の昔の仲間に匿われている状態だったのだ。
下手に動けば柚咲の身が危ぶまれ、アイドル活動も絶望的になる。その事態を打開する為に友利達は一計を案じるが――。

感想

能力を駆使して脅すのはいいが、あそこまで派手に立ち回ったら研究者とやらの勢力に感知されてしまうのではないだろうか? そもそも、あのテレビ局の大物が何らかのコネを持っていて研究者の勢力と繋がっている可能性もあるのでは……など、色々と設定・展開の粗が目立った印象。
以前の感想にも書いたが、警察権力の介入=研究者たちへの引き渡しと半ば明言されているので、友利達がいちいち過激な手段に出る事に違和感を禁じ得ない。
そういった、過激な手段に訴えるのを厭わない事に象徴される友利のエキセントリックな性格に加え、今回は高城の異常性も(コメディ調ではあるが)明らかになり、相対的に有宇が常識人というかツッコミ役に回っているという状況は中々に皮肉が効いていて面白い。有宇の下衆さはどこに行ってしまったのだろうか?(笑)

さて、友利の感情の起伏や性格・態度の激しい変化について、私は前回

一言では言い表せないような複雑で残酷な過去と、現在進行形で続く「兄という形をした」絶望、そして自分や自分の同類達がいつ同じ目にあうか分からないという恐怖や不安、怒りによって成り立っている

と解釈したが、それだけではどうにも理由が足らないようにも思えて来た。他の方の感想・考察を散見するに、能力の弊害や来たるべき能力消失の時への焦りのような別の要因がある可能性や、そもそも友利自身が他に何か隠している可能性なども指摘されており、もしかすると物語の今後をうらなう裏が隠されているのかもしれない……が、麻枝准作品にありがちなただ単に情緒不安定にも見えてしまうキャラクターの個性、なのかもしれない。特に高城の変態性は「麻枝作品ではよくある事」で済ましてしまえるレベル、とも受け取れる。

美砂の能力については、作中の描写を見る限りでは炎は派手だが殺傷能力は低いように見受けられる。もしくは、今回は室内や味方相手だったからセーブしていた可能性もあるが。柚咲については……彼女自身が何か出来るわけではないので、今後どのような扱いになるのか興味深い所。