たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

アルドノア・ゼロ EP14「異星の隣人たち —The Beautiful and Damned—」感想

1クール目視聴み。
(以下ネタバレ)

あらすじ

宇宙に上がったデューカリオンは地球側の前線基地へ到着、他の部隊と共に来るべき大規模作戦に備えていた。
一方、火星側も複数の戦艦を準備し、前線基地への移動を開始しようとしていた。そんな中、眠り続けていてもなおアセイラム姫への信奉を貫くスレインの態度を盗み見て、レムリナはタルシスのアルドノア・ドライブを停止させてしまう。日陰者扱いされた過去から、嫉妬に近い感情を抱くレムリナは頑なだったが、同じく生まれの為に差別を受けてきたスレインの飾りない言葉に心を許し、彼に口づけする事でアルドノアの起動因子を授ける。
移動を開始した火星軍は、行きがけの駄賃とばかりに地球側の前線基地を奇襲する。事前に奇襲を察知していた地球軍との交戦が開始するが、漂流物が生み出す重力の影響から射撃の軌道が大きくずれる為、互いに決定打を与えられずにいた。
そんな中、持ち前の分析力と義眼の解析能力を駆使して、伊奈帆は長距離射撃で次々に敵機を撃墜し、更には囮の役目も担う。それに対抗すべく、スレインはタルシスを駆り敵陣へと切り込む。
伊奈帆の駆るスレイプニールの正確無比な射撃と、スレインが操るタルシスの未来予知能力は拮抗し、互いの攻撃が当たらぬまま接近する二人の機体。伊奈帆はスレインを、スレインは伊奈帆を認識し――。

感想

とりあえず「スレイン死ね」要素がまた一つ増えましたね(笑)。伊奈帆が付けた「コウモリ」というあだ名がまさかここまでしっくりくるとは……。エデルリッゾも嫌っていたはずの彼の事を信頼しているようだし、きっと自分に都合のいい「真実」を吹き込んだのでしょうね。まあ、それはともかくとして――。
伊奈帆の義眼は思いの外高性能でした。流石に機械仕掛けだけあって異物感というか痛みが残ってしまっているようですが、そのデメリットを遥かに上回る恩恵の数々――諸々の解析能力や情報表示――は伊奈帆自身の能力と相まって鬼に金棒というか。地球軍の精鋭部隊も火星部隊と拮抗する戦力なようですが、伊奈帆の前では立つ瀬なしでちょっと気の毒。
で、スレインですが……自分の失策でアセイラムをあんな姿にしておいて、更には彼女が母星を裏切ってまで為そうとした地球人類の救済をも無碍にして、それでもなお彼女への忠誠を口にするってなんかもう取り返しのつかないレベルまで来ているような……。
もちろん、ザーツバルムに同調して火星の弱者を虐げる体制を変えたいという気持ちは流石に本物でしょうから、彼なりの理念なりヴィジョンをもって行動しているのでしょうが……偽アセイラム姫に地球人殲滅とか宣言させてしまっているしなぁ。
その偽アセイラム姫こと、本物の姫の異母妹・レムリナ姫は……見事にスレインに利用されている感じですね。まあ、スレインが元のスレインのままならば、レムリナに対する言葉の数々に嘘偽りはなく、彼女への同情とか親しみとかの感情は持っているはずですが、今の彼はアセイラム姫の生存の為ならばなんでもやるでしょうから、レムリナに対する思慕が本物だろうと偽物だろうと利用している事には変わりない訳で。
まあ、ザーツバルムに情が移った結果、アセイラムを失いかけた訳ですから、やっぱり全ては欺瞞なような気がしますが、彼が「コウモリ」のままだったら、アセイラムへの忠誠もザーツバルムとの同志関係もレムリナへの甘い言葉も、全ては本物という事になるので……あれやっぱり最低野郎じゃないか?w

反対に伊奈帆はいまだに自分の中の優先順位が揺るいでない様子。韻子には優しい態度を取るものの、彼女の気持ちを知ってか知らずか、自分がアセイラムに拘っている事を隠そうとしないばかりかむしろアピールしているし、更にはセクハラ紛いの発言をして微妙に距離を置こうとしてさえいる。……いや、もちろんライエの指摘通り天然と言う名の馬鹿である可能性も捨てきれませんが、それでもやっぱり彼は優先順位を間違えないのはないかな、と。わざわざスレイプニールを元の色のままにしておいたのも、スレインへの挑戦状代わりなんでしょうし。アセイラムを連れ去ったスレインに「お前の敵は健在だぞ」とアピールしてる訳で。