たこわさ

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花咲くいろは 第11話「夜に吼える」感想

ぼんぼり、ぼんぼれ、ぼんぼる!
(以下ネタバレ)
雑誌の喜翠荘に対する評価が不当に低くて、それにキレた緒花がまた暴走して雑誌社に乗り込んでみたら担当ライターが実の母だったでござるの巻。
さて、今回の前半の山場、母娘喧嘩についてですが、緒花の言う事は「子供の言い分」としては至極真っ当であり、また逆に母親の言う「綺麗な仕事であんたを育ててきたと思ってたの?」も、「それを親が子供言っちゃいかんだろ」というツッコミを度外視すれば十分に正論なんですよね。
ただ、ここで問題なのは、皐月の奔放さや「汚さ」が自分と緒花が生きていく為だけのものでは無かった、という事ですよね。「夜逃げ」の件なんて繊細な子供なら一生モノのトラウマになってもおかしくない訳で。それをあっけらかんと子供の前で真剣さの欠片も無く「一度やってみたかった」とか抜かしてしまう驚きの母親失格振りを晒している人間が、「仕事だから」を建前に出来ると本気で思っているのかと小一時間問い詰めたい*1
母親の職場の前で宗教と間違われそうな抗議活動を行っちゃう緒花はマジキチに見えてしまうけれども、あの母親を考えればこれでもまともに育った方だよな、と。
一方、後半の山場である孝一との再会ですが……あの眼鏡女、見た目通りに陰湿なしたたかさを備えておりますな! 一瞬で緒花と孝一の関係を察して「袖をそっとギュッ」という(緒花に対する)攻撃力高めな行動を起こすとは*2
しかも、既に孝一が告白されていたという衝撃の事実が判明。ちゃんと断っている、という所で孝一△っとなったけど、なし崩し的にずるずると迫られている、という所で私の中の孝ちゃん株暴落。
この二人がすれ違ってるのって、恐らくは「結局の所の答え」から逃げ続けているからなんですよね。孝一は別れ際に告白したはいいけど、いざ緒花の移住先に会いに行っても片手落ちの何ともしまらない結果に終わってしまったし、緒花については色々な事がありすぎて自分の気持ちを有耶無耶にしたままここまで来てしまったし。
「もう孝ちゃんの背中を見たくない」と逃げ出すのって、喜翠荘での緒花を見ていると信じられないくらいのネガティブさで、「何故その背中にとび蹴りを食らわすくらいの気概がないんだ!」と見ているこっちが叱咤激励したくなりますわ。孝一も孝一で、肝心な所で背中を見せてしまうから、緒花が悶々とする訳で。
雨の中グチャグチャな気持ちを抱えて「逃げ出す」緒花。思わず出てしまった「助けて……母ちゃん!」という言葉に、あーなんかもう皐月をグーパンしたい、という気持ちに。
そして緒花のピンチに颯爽と駆けつける民子△。*3

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次回の出来如何によってはBDを買わないことも無い。

*1:まあ、夜逃げの件は実際にはもっと洒落にならない裏があって緒花には黙っている、とかいう可能性もあるかもしれませんが。

*2:見た目も性格も「true tears」の比呂美を髣髴とさせるけど、あっちは好きだがこっちの眼鏡は好かん。私が重ねた年月に浪漫を感じる人間だからですかね。

*3:当然の事ながら私の徹への評価は低いままなのであった。