たこわさ

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あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない 第8話「I wonder」感想

何気なく明かされたじんたんの親父さんの秘密に衝撃を隠せません。
(以下ネタバレ)

めんま母の本音

めんま母がただトラウマに囚われていただけ、という事実に一安心しつつもその激白になんともやるせない想いが。違うんだ、みんなそれぞれ重すぎる傷を引きずっているんだ、と思ったところでじんたんの言うとおり「親が一番辛い」わけで。そりゃ、何も言えないよな、と……。
ただ、めんまの弟の言葉を鵜呑みにするならば、やっぱりめんま母はかなり深刻な状態が何年も続いている事になる訳で。ただ単に悲しみを引きずっていて、娘の仲間達が死んだ娘をダシにして仲良く遊んでいる(ように見える)事に衝動的にキレてしまった、というだけじゃ無さそう。じゃなきゃ、旦那がわざわざ亡き娘の思い出を封印するように片付けてしまったり、息子が「あのおばさん」呼ばわりしないんじゃないかな、と。

再びバラバラになる仲間達

さて、めんま母の悲しみを目の当たりにしてしまった為に、ある種のテンションに流される形で再集結した超平和バスターズの面々も再びバラバラに。こういう時に泥を被るのって、やっぱりゆきあつなんだな、と。じんたんもゆきあつの言っている事が正論だって事は十分に分かっているんでしょうが、ところがどっこい彼には「めんまが見えている」のだからここで止める事は出来ない。

あなるの「告白」

しかし、ただでさえ引きこもり状態から奮起してバイトを始めたじんたんが、一人で全部を背負い込める訳もなく、おまけにガテン系のバイトを増やしてしまうという暴走振り。そりゃあ倒れもします。
無理して倒れてしまったじんたんを心配して、あなるは「自分の嫌な部分」を――その本音を告白。当時じんたんの事を好きだった事。じんたんがめんまに酷い事を言って内心ほっとしていたこと。めんまの死に――恐らくはじんたんと同じくらい――負い目を感じている事……。
そんな、涙ながらに、恥を忍んで思いのたけを吐露したあなるに対してじんたんは――背を向けやがったー!! と言っても、結局の所じんたんは誰とも共有できない「めんまが見えてしまう」という事情を抱えているので、ここであなるに向き合ったとしてもきっとそれは「嘘」になってしまう訳で。じんたん自身がどんなつもりであなるに背を向けたのかはよく分かりませんが、あそこではああするしかなかったんじゃないかな、と。
そしてもう一つ、あなるがじんたんに向けた核心的な言葉。「お願いをかなえたらめんまは消えてしまうのではないか?」ということ。じんたんが今まで――恐らく意識的に――考えないようにしてきたその可能性を突きつけられた事も、じんたんを意固地にさせた原因の一つなのかもしれないですね。

めんまの決意

そんなこんなでじんたんが意固地になってバイトに勤しんでいる間に、偶然ぽっぽの言葉を聴いてしまっためんまは、じんたん達がやろうとしている事を察したのか、遂に自ら行動を起こしました。「自分の存在を仲間達にアピールする」という行動を*1
誰もいない筈のじんたん宅からの無言電話に始まり、遂には日記帳に真新しい文字を書くに至る――そんな事出来るんなら最初からやれよ、とか思う人もいそうですが、多分「出来ない理由」があったんじゃないかな、と思ったり。

めんまが存在をアピールできない理由の考察2

以前にも書きましたが、めんまが物理的現象を起こすには、「他人の視線」が大きな障害になっている節があるんですよね。今までも、めんまが起こした物理的現象というのは、他人の視線が向いていない時にドアを明けたりコップを落としたり、はたまた工事用照明の向きを変えたり。多分、人が見ている前で何か物を動かしたりは出来ないんじゃないかと。暖簾とかが動くさまについては、「多分風で動いたんだろう」とか思われるレベルなのでOKなのではないかと。
で、以前こういった「幽霊が現世に干渉する際の制限」を真面目に考えた作品があったような気がするけど思い出せない、ということを書いたと思うんですが、あれってよく考えたら私が昔書いた幽霊物の短編の為に考えてた裏設定の事でした。最近昔のテキストを整理してて偶然発見したんですが……まあなんというか厨ニ病乙! というか。とてもじゃないけど今こいつを晒せるほどに達観できないというか。まあ、機会があったら……。

発売日が今月下旬に迫ってます。まだ予約してません。どうしよう……。

*1:しかも、上手い具合にみんなが秘密基地に集まるように仕向けた節さえあり。めんまはやっぱり賢い子だったんでしょうね。