俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第15話「俺の妹がこれで最終回なわけがない」感想

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（以下ネタバレ）
まずは、このすばらしいアニメを最後まで作り上げたスタッフ・キャストの皆様と、原作関係者一堂に惜しみない拍手を贈りたいと思います。いやいや、中々の最終回でした。

アバンタイトル

すっかり仲良くなった黒猫と瀬菜の姿が微笑ましいですねぇ。というか、相変わらずこの腐り姫ははっちゃけてます。原作者が「ヒロインじゃないから好き勝手やりました」みたいな事を言っていただけの事はありますなｗ

Aパート

AパートはTRUE ROUTE、というか「黒猫ルート」の名に恥じず、黒猫が実においしい所を持っていきながらも麻奈実・あやせにもちゃんと見せ場を作ってあり、さらにはアニメオリジナルシーンとして沙織と京介の会話が追加されているなど、最終回に相応しいオールスターぶりでございました*1。「らぶりーマイエンジェル」発言を削った所もナイスですねｗ
さて、そのAパートの山場である黒猫との会話シーンですが、まず京介を待ちながらモジモジする黒猫の姿にやられた奴は挙手しなさいﾉｼ
そもそも黒猫は京介に何を伝えようとしていたのか、原作でも判断が難しい所なんですが、アニメのアレだと色々世話を焼いてくれたお礼を言うだけじゃすまない雰囲気でしたね。
で、そういう事を加味すると、あの状態からさっと気持ちを切り替えて京介の事を叱咤激励するって、黒猫どんだけ桐乃（というか高坂兄妹）の事を大切に思ってるんだよ！？ と黒猫の優しさに涙が出そうになります。
そして

私は、とても、嬉しかったわ

の台詞とともに今までの彼女には考えられなかったような優しい微笑み→呪いのキスコンボって、これで陥落しない京介は精神的EDか！？ ――ってまあ原作だとちゃんとこの時の事が後々のエピソードに関わってくるんですが、今はアニメの感想なので割愛。*2
とにもかくにも、京介は二重の意味で黒猫に強く背中を押されて、桐乃に会いに行く事になりました。飛行機の中で黒猫から受けた「呪い」を思い出すシーンなどをはじめ結構な数の台詞がカットされてましたが、まあ正直これでも十分すぎるくらいに京介達の気持ちは視聴者伝わっているのではないかな、と。*3

Bパート

親父の

言って来い！！

で親父△っとなった人は沢山いた事でしょうな。原作だと細かいやり取りは割愛されてましたが、ああやって父と息子が目と目で通じ合う展開は胸熱です。
で、逆にアニメでは割愛されてしまったので念のため補足すると、アメリカ渡航の準備は既に親父が済ませていたので、京介は別段苦労することなく渡米→桐乃の宿舎まで辿り着けております。パスポートは海外に修学旅行に行っているので持っていた、という設定。
さて、実に久しぶりな桐乃登場――ですが、京介の「エロゲーをやりにきた！」で色々と吹っ飛んだｗ というか、いまだにこの時の京介の真意が分からなかったり。照れ隠し？
久々の兄弟の会話は相変わらずの通常営業でしたが、黒猫の話をした時の「本当は……あいつ、おまえと一緒に、ゲーム作りたかったんだと思うぜ？」をカットしたのはちょっとミスかもな、と思ったり。桐乃はその言葉をきっかけに涙ぐんじゃった訳だし。二期をにらんでたらこの台詞が無いのは不味いだろ、と。
あとちょっと気になったのが、京介の「黒猫のこともあやせのこともオマケ」発言。これって周囲の心配なんて実は建前でしかなくて、本心じゃ自分が一番心配で寂しかったから桐乃に会いに来た、という意味なんだけれども、アニメのあの流れだと単に京介が近親相姦上等なシスコン変態兄貴だと自白しているようにも見えちゃって、そこはかとなく脚本の悪意を感じましたｗ*4　まあ、あの説得内容じゃあ変態シスコン兄貴呼ばわりされてもしょうがないですが。

ラストシーン

成田に到着した桐乃達を息を切らせながら駆けつけ出迎えた黒猫。桐乃への「おかえりなさい」は原作だともっともじもじしてそうな雰囲気でしたが、アニメのこの優しい微笑みも良いですね。それに対する桐乃の素直な反応も実にGJ! 正直、この作品で一番ラブラブなのはこの二人なんですよねぇ。*5
で、空港の後のシーンがアニメオリジナル展開。原作だと沙織の出番も秋葉のイベントに行く事もない訳ですが、原作のように以下続巻と明示されているわけではないので、ここで沙織を出さないと言うのも大顰蹙ですからあれはあれで良いのではないかと。二期があるとしても、沙織関係の台詞を少しいじればいい訳で*6。
最後のジャンプだけはよく分からんですがｗ あと、いくらなんでも黒猫の笑顔が多すぎるぞｗ

二期は？

さて、まだまだ何の音沙汰も無いアニメ二期ですが、一期のように原作を少々もったいないペースで消費してしまうような事が無ければ、恐らくは原作6〜8巻＋各種特典での書き下ろしエピソードで、十分にネタは足りてる筈なんですよね。
とはいえ、原作本の売り上げから見ても電撃文庫のキラーコンテンツの一つな訳で、安易な二期はやらないでもっと周到な囲い込み戦略を練ってから、とも考えられますね。8巻が丁度「第二部・完」な内容とは言え、逆にそこで終わってしまう可能性もありますしｗ

最後に

原作ファンの方々は色々と言いたい事が多いかと思いますが、このアニメ化によって新たにたくさんのファンを獲得したであろう事は事実。今では「原作では〜」なんて感想を書いている私もその一人です。今や立派な黒猫厨、もとい「俺妹」のファンですよ！
冒頭の繰り返しになりますが、スタッフ・キャスト、そして原作関係者一堂に、惜しみない拍手と感謝を贈りつつ、この感想を締めたいと思います。

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ところで、ブクマでも書いたんだけれども、このジャケ絵はとてもブヒれると思うんだ（色々台無し）。

*1:沙織の出番については元々減らされていたものがここに来て補完された、と考えれば実はプラマイゼロなんですが。

*2:どうでもいいけどニコニコ動画で『グラハム「フラッグ、出るぞ！！」』というコメントがあって爆笑しました。

*3:「あなたと私は同じくらいひねくれていると思うのだけれど」が無かったのはちょっと残念かもですが。

*4:原作サイドも繰り返し否定してたはずだけど、「俺妹」はホームドラマなので近親相姦的なアレは無い。

*5:なので原作だといつまで経っても黒猫とあやせが出会わない。多分、黒猫の命が危険だからｗ

*6:とはいえ、「空港に出迎えもいけず」という原作での沙織の台詞は結構重要なポイントだったりするのですが。