たこわさ

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終末のイゼッタ 第3話「天翔ける剣」感想

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今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

「姫様の国は、私が守ります」――フィーネに対し、自分も戦うと申し出たイゼッタ。だが、魔女の力があるとは言え本来部外者であるイゼッタを戦争に巻き込む事をフィーネは望まず、その申し出を断る。しかし、折しも目と鼻の先にあるケネンベルクの砦がゲルマニアによって陸空両面から攻められ、今にも陥落しようとしていた。シュヴァイゼン砦の敗残兵達は、共に散る覚悟でケネンベルクを援護に行こうと息巻くが、フィーネは兵士達の感情に理解を示した上で、それでも戦略上まだ彼らの命を使う訳にはいかないとそれを押し留める。
苦渋の決断に涙をにじませるフィーネの姿にイゼッタは――。

感想

イゼッタが強すぎて所謂「無双」状態に見えるが、実際には第二話で見せたように彼女には「魔力切れ」という弱点があるし、ギリギリの戦いであった事が分かる。戦車砲さえ凌いでみせた彼女の魔女の力も、逆言えば死角から攻撃されればひとたまりもないという事の証左であり、フィーネが兵達を鼓舞したのもただ単に戦意高揚の為だけではなかったのだろう。
イゼッタを「白き魔女」として旗印にするという事は、彼女をもう降りることの出来ない戦いに巻き込むという事と同義であり、もう彼女は元の流浪の生活には戻れない事をも示す。イゼッタの覚悟を汲んだ行動とは言え、フィーネに深い葛藤があった事は想像に難くない。ある意味彼女は、公女としての自分を優先したとも言える訳であり、イゼッタに対する涙には、様々な意味が込められている。