たこわさ

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東京喰種√A 第4話「深層」感想

原作一部既読。第一期視聴済み。
(以下ネタバレ)

あらすじ

亜門はアキラを伴い、喰種収容施設・コクリアを訪れていた。その目的は、収容されているSSレート喰種・ドナートから「梟」の情報を聞き出す事にあったが、亜門は複雑な想いを隠せずにいた。ドナートこそはかつて孤児院で亜門の「父」として共に暮らした存在だった……。
亜門がドナートとの面会をしていたその時、アオギリの樹がコクリアに一斉襲撃を掛ける。突然の事に防衛もままならぬまま、コクリアの深層へと喰種達の侵入を許してしまうCCG。亜門とアキラの二人も孤軍奮闘を迫られ、その最中アキラが足に重傷を負ってしまう。自分を置いていくよう言い放つアキラに対し、亜門はアキラの父の言葉を引用し最後まで諦めるなと叱咤する。
一方、カネキとアヤトもそれぞれの戦いを始めていた。アヤトはCCGの援軍・篠原との戦闘を開始するが、篠原が身にまとったクインケが自分の父親を加工したものである事を看破し、狂喜する。カネキは収監されていた喰種・シャチに戦いを挑まれるが、あまりにも圧倒的なシャチの強さの前に敗北してしまう。重傷を負ったその体を引きずりながら、カネキは自分が何のためにアオギリの樹に身を投じたのか、その想いを噛み締めながらゆっくりと立ち上がるのだった――。

感想

何だか全体的に作画というか動画が残念でしたが……ストーリーへの感想をメインに語りたいと思います。

やはり、カネキがあんていくから離れた理由は圧倒的な強さを得て結果的に大切な人々を守る為、だったようです。ただ、あまりにも喰種寄りになってしまった彼の思考は、ある種の矛盾――大切な人達が傍にいてほしいと思う時に傍にいない、直接的に守れない――を抱えている訳ですが、その事に気付いているのでしょうか? 近い将来、カネキがあんていくに留まらなかったことを悔やむ時が来てしまうような気がします。

もう一人の主役とも言える亜門についても、彼の人格形成に深いかかわりを持つ出来事が語られることになりました。CCG捜査官は大なり小なり喰種への憎悪や嫌悪がその行動力の源になっている訳ですが……亜門のそれは他の人々よりも複雑なものでした。慕っていた養父が喰種であり、自分達の兄弟を食い殺していたという事実と、正体を暴かれた彼が亜門を殺さず食わず見逃した事実、その相反するとも言える事実が亜門を求道者的な人格へと導いたのでしょうが……そんな彼だからこそ、喰種側に回ってしまっていてもなお眼帯の喰種=カネキの事を気にかけずにはいられないでしょうね。

あとは、亜門の口を借りた父親の言葉に奮起するアキラさんが強く美しかったのが印象的。というか、少なからず亜門へのわだかまりの気持ちがあったでしょうに、今回の事で真の意味でパートナーとして信頼するに至ったのではないかな、と。亜門が個人的な感傷ではなく、あくまでも真戸から受け継いだ捜査官魂でもって鼓舞した、という所も大きいですね。