たこわさ

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俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第5話「俺が妹の彼氏なわけがないし、俺の妹に彼氏がいるわけがない」感想

原作既読。アニメ前期視聴済み。
(以下ネタバレ)

桐乃との偽装デートは原作からカットされた部分殆どないのに、それ以外の部分――特に京介と黒猫関連のエピソードがゴッソリカットされている……だと!?

と言う事で、Aパートは恋人同士の振りをする京介と桐乃のドキドキ偽装デート大作戦、Bパートは桐乃に彼氏疑惑が浮上したり黒猫・沙織と一緒に夏コミにサークル参加するお話でしたが、原作既読組からすると京介と黒猫の重要エピソードの大半がカットされているな、という印象を受けてしまいました。逆にAパートはほぼ原作通りだったかと。*1

ただ、そのAパートも京介と桐乃、それぞれの反応が変更されていましたね。アバンタイトルの京介の反応も原作だと青ざめてドン引きしていたはずなのに赤面して動揺する態度に改変されていたし、ラブラブプリクラ撮影後も兄妹揃って意気消沈していたはずが、桐乃はむしろ素直に嬉しそうな表情を浮かべてる事になっていたし*2

第一期の時からそうですが、やはりアニメでは桐乃の表情や仕草の端々に「照れ」を混ぜてツンデレのデレ要素を分かりやすく見せているし、京介のシスコンは原作より深刻だしで、桐乃推しの方針が透けて見えるというか……。何だかシスコン*3ENDへの布石なようがして、原作者がたびたび強調してきた「ホームドラマ」な雰囲気にはなりそうにない予感がしてきたんですが。

ま、ラストについてはおとなしくその時を待つとして、Bパートの感想及び原作との相違点などを。

まず、多分アニメ組の視聴者も不自然さを感じたと思うんですが、黒猫のサークルメンバーとして夏コミへ参加する事を決めた後に、当然同人誌制作についてのエピソードが入ってくるはずなんですが、何故かバッサリカットされていました。原作でも別に執筆シーンが描かれる訳ではないのですが、制作方針について話し合う4人のいつもの和気藹々とした様子と京介の爆弾発言(今回地味に登場したコスプレ写真の件)、そして何より黒猫が夏コミという戦場にあんな格好で参戦しようと決心したきっかけが描かれていて、はずせないシーンだと思ったんですが……。

また、EDでダイジェストで描かれたゲーム同好会の面々とのシーンも、ただの賑やかしではなく黒猫と桐乃の絆が描かれたり沙織のテンパリ具合が笑えたり、笑えない姉妹談義が繰り広げられたりと、キャラクターの内面を描く上で重要なシーンだったはず。正直、もったいない。

そういった京介と黒猫、黒猫と桐乃についての描写が削られてしまったせいで、京介と自然に談笑する黒猫の姿を桐乃が複雑な表情で見つめるシーンが浮いてしまったというか。本当はもっと色々と前振りがあって、桐乃は黒猫に複雑な想い抱くことになるんですが、そこら辺の描写が不足しているよな、と。

そういえば、京介が桐乃との偽装デートの事を黒猫に釈明するシーンも、京介が言い訳しようとして「彼女に浮気疑惑の釈明をする彼氏っぽくてなんか恥ずかしい」という理由で口ごもってしまう件が無くなっていたので、京介ってただ優しいだけで黒猫に対してあんまり下心持っていないようにも見えてしまうんだけれども、そこのところどうなんだろう? 今後の展開によっては京介が物凄く不実で流されやすいだけの男になってしまうような気がするんですが。

黒猫派の私としては、せっかくの「白猫」登場回だったのでもう少しブヒブヒ言うだけの感想に留めたかった所なんですが、今回は作画も所々酷かったのであんまり盛り上がらなかったな、という。

もう、アニメ版に期待するのは止めた方がいいんだろうか?

いいや、まだだ! 原作者もアニメでカットしてしまったエピソードはBlu-ray/DVDの映像特典で保管するとか公言してたし、希望は捨てるな!!

*1:本筋とは関係ないが、美咲社長がフェイトさんそっくりだったのはどういう事だろうか?

*2:もっとも、原作は京介の主観でしか描かれないので、こっそりはにかんでいた桐乃の様子が京介からは疲れきった様子に見えたのかもしれませんが(笑)

*3:というかむしろ近親相ry