今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
王の間でエルヴィンの裁判が始まった。
だが裁判とは名ばかりであり、エルヴィンの死罪は決定事項。その証拠に、広場では既にエルヴィンの為の処刑台が組み立てられていた。
エルヴィンの反論も聞く耳持たれず、判決は早々に下ってしまう
裁判を見守っていたナイルは、エルヴィンがこのまま処刑されてしまうことに、もどかしい気持ちを抱いていた。「本当にこのままで終わっていいのか?」、ナイルが無言でエルヴィンに問いかけたその時、ウォール・ローゼが破られたという急報が入る。
王の間は一挙に混乱の渦に巻き込まれるが、王政側はウォール・ローゼの住民たちを見捨てて王都を守るべきだ、と主張し――。
感想
この辺りの展開は正直茶番に感じてしまったが……王政の側の驕りを見るに、来るべき時が来た、と言った方が正しいのだろう。
少々計画が杜撰であろうとも、誰かが実行すればクーデーターは成功した、既に壁の中はそういう段階にあった、と見るべきか。
ザックレーがクーデターに加担した理由があまりにも自分勝手すぎて苦笑を禁じ得ないが……今までの壁の中は、「私を捨てて公を生かす」を過剰に実践してきた世界であり、「個を殺して全を生かす」社会であった。
そういったある種の管理社会は、社会全体が成長する中においては正義とも呼べるが、今の壁の中のように狭い方へ狭い方へと追い込まれる状況下に置いては、害悪でしか無いだろう。
ユートピアとディストピアは紙一重であり、本作における壁の中の世界間違いなく後者だ。
ならば、ザックレーが私を優先させたことは、ある意味適切な判断だったとも言える。私を、個を優先させるという行為そのものが、世界の価値観をひっくり返す何よりの妙手なのだから。
さて、その頃エレンは……また拘束されていた(苦笑)。
肝心な所で決めてはくれるものの、基本的にエレンが「囚われのお姫様」ポジションであることは、動かないらしい。
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